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―初めての入院3日目 〜 弱気になる術後1日目 〜 ―

痛みから気を反らせたくて、スマホで音楽を聞きながらウトウトしていた真夜中。
カーテンを開ける音と、懐中電灯の光により、看護師さんの巡回が来たと目を覚ます。
バイタルを測ったり、傷のチェックをしたり、腹帯を巻かれたり、、、
2人でテキパキと色々していき、退室した後にスマホの時刻を確認すると、1:58。
動けば痛むが、しんどいというほどではなかった。
でも目が冴えてしまい、起きてると痛みは気になる。
挿管したせいで喉の違和感があり、痰がからむ。
でも咳をするとお腹も痛い。
身体の向きを変えようと動くと、これもまたお腹が痛む。
朝までは起き上がれないとのことだったので、ベッド上でモゾモゾするのみ。
何をするにも、こんなにもお腹に力が入るって思い知らされた。
おまけに右足の感覚が鈍い。動かすことはできるけど、スムーズにというほどではない。
背中の硬膜外麻酔のせいだろうと言われたが、それより傷の痛みを抑えることを優先させた方がいいとのことで、様子見ることとなった。
それからも、寝たり起きたりを繰り返しながら朝を迎えた。

そして朝、医師が来て昨日の手術についての説明を受けました。
●筋腫に送る血流が多く、出血が1リットルくらいになったこと。
●輸血の可能性もあったが、貧血の数値はそこまで酷く下がらなかったので、輸血はせずに済むこと。
●出血が多かったせいで、子宮内の筋腫までは取り除けなかったこと(小さなものがいくつか残存)。
●それにより、残った筋腫が増大する可能性があり、次は子宮摘出となること。
●左卵巣のチョコレート嚢胞は、卵巣摘出せずに処置できたが、右の卵管からの血流の勢いが強く、右の卵管をしばってること。
●右卵巣からの排卵はなくなるが、左卵巣からは排卵あり。しかしもし妊娠しても帝王切開となること。
●癒着が起こる可能性が高く、今後の手術などが色々難しくなる恐れがあること(癒着保護剤は使用したとのこと)。
というような説明を受けた。
色んな情報が多すぎて、整理するのに時間がかかったけど、大まかにはそういうことだったと思う。
今回だけじゃなく、今後も身体に影響することがいくつもあるんだと、改めて思わされた。

食事が出るのは昼から。今日も点滴は続く。流石に食欲はなさそうで、ご飯は小盛りのお粥に変更してもらった。
でもその前に、歩く練習をすることとなる。
お腹の傷が痛くて力が入らない。起き上がるだけでも大変。立ってもへっぴり腰。
おまけに右足の感覚が鈍く痺れてるので、立ってもフラフラ。その上、硬膜外麻酔の効きすぎなのか、動くと頭が重くなり、吐き気も催してくる。
硬膜外麻酔の量を減らしてもらい、午後にもう一度トライすることに。
立って歩くってことが、こんなにも大変なんだと実感。本当に歩けるようになるのか不安になるほどだった。

そんな中でお昼ご飯をとってみるも、全然食欲がわかず、むしろ吐きそうで怖くなり、2割くらいで止めてしまう。
「自分って弱いのかな? 甘えてるのかな? 反応が過剰なのかな? 我慢も必要なのかな?」
そう思えて、段々自分が情けなくなってきた。
無理しなくてもいいと言われても、できるようになるとも思えず、泣きたくなっていた。

寝たきりの状態で、完全な病人。
硬膜外麻酔を減量し、右足の感覚や痺れは少しマシになったものの、やっぱり歩くとふらついてしまう。今日のところは無理せず、清拭と着替えだけして、尿管は抜かないことに。明日硬膜外麻酔の管が抜ける予定なので、それからまた歩いて、尿管抜去をしていく方向となった。
午前から動いたせいか、痛みとともにお腹もグルグル動き出す。飲み薬の痛み止めは昼食後から開始。
せっかく傷の痛みが軽くなっても、お腹の動きが痛みを誘発させる。
さらに、生理予定日が近いこともあり、なんとなく踏んだり蹴ったりな状況。

開腹になる前に早く受診してれば、、、と悔やむ始末。今更そんなこと後悔してもしょうがないけど、痛みや今後への不安が押し寄せて、挫けそうになっていた。

夜ご飯も食欲はなかったけど、何とか無理して全部食べた。残すのは勿体ない。食べれなければ点滴させられるだろうし、いつまでも甘えてられない。動くためには、まず口から栄養を取らなきゃ。
そう思って、夜ご飯後に痛み止めを飲み、明日こそは、、、と思いながら床についた。

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