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デジタルマーケティングを始めたい貴社へ|活動の始め方と マーケティング人材の探し方

デジタルマーケティングに対する誤解とマーケターの役割

「インターネットからのリードを増やしてください!」

私の元に届く相談はいつも切羽詰まった事業者による焦りと、「デジタルマーケティングへの期待感」を含めたある種の祈りに近い問い合わせが9割を締めています。

私はWeb制作会社のWebマーケティング部門におけるマーケティング戦略全体の設計から実装(SEOや広告、コンテンツマーケティング、LPO
、EFO、導線設計、コンテンツ企画、分析など)を行い、デザイナーやコーダー、Webディレクターとチームを組んで大小問わず様々なプロジェクトにアサインしてまいりました。

そして現在は、フリーランスのデジタルマーケターとしてWeb周りのマーケティング活動の支援を行う活動をしておりますが、ありがたいことに、様々なご縁でご相談をいただきます。

私は細分化されているデジタルマーケティングの中でも、幅広い範囲の領域で活動してきたこともあり、例えば広告やSEOに特化したプロフェッショナルではありませんが、大抵の領域を横断して提案できるジェネラリストであるため、クライアントの課題が曖昧出会ったり、知識がない状態であってもサポートできるのを強みにしています。そのため大抵のクライアントの相談に対して回答を導き出せるので、独立後も様々な案件に携わらせていただきました。

特に最近はnote経由でもお話を伺う機会も増えてきており、フリーランスという性質上なのか、「支援会社に相談する予算がない」または「個人事業主として活動をしていてマーケターのパートナーを探している」という方が多い傾向にあります。

また、私個人の活動としてアパレルブランドの立ち上げ及び運営や、シェアッキッチン+ギャラリー施設の運営、イベントのオーガナイザー、合同会社の代表社員をしていることもあり、事業家としての一面もあります。

そのためより経営に近い相談をいただくこともあり、大変嬉しく思います。

そんな中で、良くいただく相談が「デジタルの力でなんとかしてほしい」という「危うい事業状況の中で、最終兵器としてデジタルを活用したい」というマインドでの相談です。

原則、お客様の望みを叶えられるようにマーケティングプランを提案しますが、それでも「難しいな」と思い断ってしまうこともあり、世の同業種の方々がどのように関係性を構築しているのかは大変気になる部分です。

フリーランスとして独立する以前もマーケティング支援会社にいたこともあり、非常に多くの企業様とご一緒させていただく機会がありましたが、共通して『デジタルを魔法だと認識している』傾向にあるなと感じています。

デジタルマーケティングは『マーケティング』と呼ばれる巨大で広大な学問であり、技術であり、先人の知恵であり、ノウハウであり、科学である「商品を選んでもらうための方法」を説く体系の中に存在するデジタル領域でのマーケティング活動を指します。

つまりデジタルマーケティングは企業が実施しているマーケティング活動の組み込まれるピースの一つであって、形勢逆転するための秘密兵器でもなければ、一気に課題が解決する特効薬でもありません。不可欠なものではありますが、その施策内容は地道でコツコツと積み上げていくものです。一朝一夕で大逆転する裏技ではないのです。

だからこそ、外部の人間がコンサルティングで入っただけでは『何一つとして状況は変わらない』のが現実です。

マーケティングは一つの外部要因が付属されただけでは何も効果は生まれません。組織が一丸となって活動するからこそ、デジタルマーケティングは成果を生み出します。

組織がマーケティング活動の重要性を理解し、様々な部門と噛み合うことで、大きな利益を生み出すトリガーとなります。その時に初めて「魔法」のように状況を変えてくれるでしょう。

私の仕事はその魔法を起こすために、現状を炙り出し、組織にマーケティングの重要性を説き、マーケティングに対する誤解を解消させ、トライアンドエラーを繰り返しながらコツコツと積み上げていくサポートをすることです。

そして、これからデジタルマーケティングに取り組みたいと考えている人たちの心が折れないように鼓舞し、ともに走ることが私がnoteを通してできることです。

デジタルマーケティングの始め方

さて、デジタルマーケティングを始めたい!と考え始めたら何から始めるのが良いのでしょうか?

「とりあえず広告を打ってみる」「メディア(ブログ・コラム)を初めてみる」「Webサイトをリニューアルする」「最新のツールを導入する」と様々な手法がありますが、いきなりそれらに取り組むのは得策とは言えません。

例えば商圏が非常にローカルなエリアでニッチな商材を取り扱っている場合、広告を打つことや最新ツールを導入する施策は商材と適してない可能性があります。また、メディアを始める際も闇雲にコンテンツを量産しても効果が出ない可能性も高いため、結果的に費用を使っただけで成果が得られないという残念な結果になってしまうケースは少なくありません。

では、最初に何をするべきなのか?答えはシンプルで「現状把握」から初めてください。

「なんとなく分かっているよ!」ではなく、しっかりとデータをもとに「現状」をしっかり洗い出すことで課題に対して適切な対策を立てることができます。

ただし、最初に「だいたいこの辺りが課題なんじゃないの?」とアタリをつけて置くと、現状把握の分析を行う時にスムーズに仮設の検証ができるため、感覚的でも現状の課題について予測するのは重要になります。

現状把握の部分における成果物で重要なのは「①現状の状態」「②目標に対する課題」「③マーケティング活動の目的・目標」「④目標達成・課題改改善するためのマーケティング活動の戦略」「⑤施策の優先度」「⑥スケジュール」「⑦必要な環境及び組織体制・マインド」を明確にすることです。決して現状を把握するだけで満足してはいけません。

また、現状分析を行う前には「①商材についての基本情報(商材の内容、価格帯、市場、ターゲットなど)」「②過去のマーケティング施策について」「③KGIとKPI」「④現状の課題に関する仮説」「⑤今後実施しようとしていたマーケティング施策」「⑥現在導入しているツール」について洗い出して置くのも重要です。

私もスポットで現状把握の依頼をいただくのですが、事前にいただきたい情報がまとまっていないケースも多く、その際は一緒に今までやってきたことを掘り下げていきます。この時にしっかり掘り下げておくと、今後の戦略にも大きく影響を与えるのでオススメです。

分析が完了し、現状の状況を把握し、やるべきことが見えてきたなら次は「取り組むべき戦術」を決めます。どのような戦術で課題を解決するのかを最初の段階で定めておくと、今後の進め方が楽になるので、直ぐに施策に移りたい気持ちを押さえて取り組みましょう。

戦術を明確にする中で取り組むべき施策が定まってきます。例えば集客を増やしたいならSEO最適化を行うこと、SNSやメディアへの露出、広告の配信など様々な施策があるので、その中で自社の現状に適した施策を選びます。この時、自社のリソースも把握した状態で実現可能な施策を選んでおくと、失敗のリスクを回避できます。

施策を定めたら次は、どのような手法を使って最適化を実施していくのかを定め、実装に入ります。その後はトライアンドエラーを繰り返し、改善を進めることでプロジェクトは完了します。コツコツと細かい施策を積み重ねることがポイントで、1回のアクションで全ての課題が解決する魔法は存在しません。積み上げた施策がいつしかドカンと成果に繋がり、まるで魔法のように課題が解決するでしょう。

デジタルマーケターを探す難しさ

デジタルマーケティングは広く深い世界であり、デジタルマーケティングにおける全ての施策を行える人材は相当少ないと思います。例えばSEOの専門家はWeb広告への知識は疎く経験も皆無に等しいです。またSNSの運用やツールの運用などもできません。また、SEOの中でもスキルは細分化されていくので、自社に適した人材を見つけるのは困難を極めます。

支援会社にお願いすると大抵は依頼を引き受けてくれると思います。支援会社ではマーケターはチームで活動しており、各々の専門領域を担当するので探すのは苦労しないでしょう。ただし、人件費の増加や対応範囲の増加によってコストがかかります。

フリーランスとして活動しているデジタルマーケターに依頼するのも一つの手です。ただし、スキルに関してはピンキリなので探す際は注意が必要です。多くの場合「デジタルマーケティング全般」を対応できないため、探す側もある程度考慮して探しましょう。

近年では「プロフェッショナル向けのマッチングサイト」によって優秀なマーケターと企業が繋がりやすくなりましたが、それでも探す難易度の高さは依然として高いままです。SNSで探すのも手ですが、こちらも虚構で身を固めているアカウントもあるため注意してください。

実の所、デジタルマーケティングを始めるにあたって一番難しいのが「パートナー」探しです。スキル面でのマッチが起こるように探す側もデジタルマーケティングについてある程度理解して置くことが重要です。

理解するべき点は「①デジタルマーケティングの全体像」「②マーケターに求める明確な成果」「③デジタルマーケター内のカテゴライズ」です。

①デジタルマーケティングの全体像

デジタルマーケティングは「SEO」「広告」「アナリティクス」「ツール運用」「Webサイト制作」に分けられます。これらは同じデジタルマーケティングのカテゴライズ内にいますが、互いに関係性を保ちつつ重なる部分はあれど、独立した分野です。そのため、分野ごとにマーケターも細分化されていくのです。

こうした全体像を把握することで、自社に必要なマーケターのスキルが分かるようになり、人材を探す際の指標となります。また、全体像を把握して置くことで、自社に必要なのがプロフェッショナルタイプなのかジェネラリストタイプなのかも明確になります。


②マーケターに求める明確な成果

デジタルマーケター人材を探すのであれば「明確な成果」を予め定めておくと、認識のズレを防ぐことができます。しかし、この具体的な成果を定めることが非常に難しく、おそらくほとんどの場合は事前に提示することができないでしょう。

そのため「マーケターと一緒に明確な成果を定める」のがオススメです。現状把握のための分析が重要な理由がまさにここで、マーケターが洗い出した成果である「現状の状態」をベースに今後の施策を定めていくことで「明確な成果」を具体的にできます。

そして、ここで定めたゴールを元に企業側で今後の活動を検討してみるのが良いでしょう。

③デジタルマーケター内のカテゴライズ

デジタルマーケターといってもできることは千差万別であり、必ずしも全てのソリューションを扱えるわけではありません。例えば、検索結果に対して最適化を行い、検索からの露出を増やす施策である「SEO」が得意なマーケターもいれば、広告運用を得意とするマーケターもいます。

全体像を把握して置くことで、自社の課題解決に必要なスキルが見えてきます。その課題を解決できる経験と実績を持つマーケターや支援会社を探すことでデジタルマーケティングを効率的に進められるようになります。

例:私ができること(マーケター探しのヒント)

最後に私というマーケターのスキルと実績を述べて本記事を締めたいと思います。マーケター探しの一例として受け止めてくれたら幸いです。

マーケティングの全体像

マーケティングの全体像を大まかに解説すると、上図のように「マーケティング活動の中に「デジタルマーケティング」とカテゴライズされる領域があり、デジタル領域全般におけるマーケティング活動を指します。その中でWebサイトを中心としたWebマーケティングがあり、さらにそこから各施策単位で「SEM」「SNSマーケティング」など細分化されていきます。

それぞれの領域は関係性を持ちながらも独立しており、マーケターを探す際はどのレベル感の課題を解決したいのかによって予算は変わっていきます。

デジタルマーケティングの施策(例)

上図は私が対応できるデジタルマーケティングのソリューションです。私は独立以前はWebサイト制作会社のマーケティング部門に勤めており、特定の領域に限定されず、幅広いソリューションに触れてきたため、広い範囲を横断してサポートが可能です。

一見聞こえはいいですが、広く浅くではあるので、例えばSEOなら「コーディングスキルが必須な高レベルのテクニカルSEOの実装」や「専門的なWeb広告運用」「Webサイトの制作・実装」などの実装はできません。また、あくまで提案ベースであり、実装に関しては私ができるので「ディレクション」である点は必ずお客様にはお伝えしています。

しかし、複数のチャネルを同時進行で一貫性のあるマーケティング施策のディレクションや戦略立案などができるため、上流工程でもサポートが可能です。私という商材の価値はここにあり、パートナーとしてともに歩めるのが私が提供できるサービスの本質です。

マーケターによって得意な領域はバラバラなので、お探しになる際は「具体的に何ができるのか」を聞き出すことが重要になります。

サービス体系イメージ図

上図は私が実際にお客様にご提案する時に使用するサービス体系のイメージ図です。マーケターが提案するサービスはある程度の知識がないと全体像が把握しにくく、提示された見積もりが適正なのか判断が難しいため、中々契約に踏み込めないケースは珍しくありません。

私の場合「全体戦略・改善のコンサルティング」をメイン商材とし、そこから「Webサイトの戦略設計・改善」「認知・集客戦略の立案・改善」「インバウンドマーケティングのサポート」とサービスを分割しています。

マーケターをお探しの際はこういった「サービスの全体像」を把握することで、適切なマーケターを探せるでしょう。

ぜひ、マーケター探しのご参考になれば幸いです。
また、何か私でお手伝いできることがあればお気軽にご連絡くださいませ。


【パーソナル】
名前:Uto
職業:デジタルマーケティングコンサルタント
   Webライター、Webマーケティングスクール講師
   事業家(アパレルブランド経営、カフェ・ギャラリー経営)
趣味:サウナ、アート鑑賞、一人旅、音楽
   ラジオ、伝統・民俗芸能について調べること
特技:和太鼓、フットワークが軽い

【連絡先】
メール:yy.edih.xx@gmail.com
Twitter:@hd2OimM
Linekdin:https://www.linkedin.com/in/s-uto0000/

Web制作会社のマーケティング支援部門でWebマーケティングコンサルタントとしてSEO、広告、コンテンツ制作、LPO、EFOなどの手法を元にお客様のWeb戦略のサポートを担当。提案・分析・企画・施策の実施・効果測定まで全て一気通貫で対応できることが強み。その後、Web接客ツール
のベンダー企業にカスタマーサクセスを提供するコンサルタントを経て、現在フリーランスとして活動中。

その後、フリーランスのデジタルマーケターとして活動しながら、アパレルブランドの立ち上げ及び運営、リアルイベントの企画及び運営、シェアキッチンの経営、飲食ブランドの立ち上げ及び経営、地域創生プロジェクトへの参画など、活動範囲を広げ、その経験をもとにデジタル領域外のマーケティング活動の支援も対応開始。

何かございましたらお気軽にお声掛けください。

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S.Uto
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