お小遣いが多くなった中1男子が始めた〇〇
お小遣いを「稼がせる」ようになり、中1男子のお小遣いは着実に増えている。そして結果散財を始めた。。。
お金が生活バランスを崩すという話
宝くじに当たると人生が狂うという話はTVで見たことがある。どうも人は突然お金を手に入れると生活のバランスなどが崩れてしまうようだ。我が家の中1男子も今回はそれの縮図のような体験をした。もちろん金融教育のプロセスなので私はとても良い体験教育の場だと感じたが。
散財の対象
中1男子の散財の対象となったのはカードゲーム用の「デュエマカード」だ。
私は実際に遊んだことが無いのでその面白さなどは分からないが、カードを買う際はコンビニなどで5枚入りのパックというものを178円で購入する。
購入したカードには強いものが入っていたりそうでなかったりするようだが、強いカードやレア度が高いカードはプレミアがつき、メルカリでは数千円/1枚で取引されている。
そして中学1年の長男は先日このカードを「箱買い」し、さらにはパックも5,6パック一度に購入するなど、文字通り散財をはじめたのだ。「箱買い」は5000円程度し、中学1年の買い物としてはかなりの高額商品となっている。
お小遣いが溜まると「大金」となる
お小遣いを「稼がせる」というやり方は金融教育の一環として取り組んでいるが、実際にお小遣いを「稼ぐ」ことで自由になるお金が増えることは間違いない。また我が家の中1男子は普段お金を使わないため、「稼いだ」お小遣いは「貯まり続ける」。そうするとある時に自分が持っているお金が「大金」となり、再現なくお金を使えると錯覚してしまうわけだ。
そして今回この貯まった「大金」を散財するという行動に至ったわけである。しかしながら、金融教育の観点からみると、これはとても良い体験学習の場となると感じた。
この体験は金融教育のプロセスの中で、お金を「どれだけ使ってよいのか」そして「使ってしまったらどうなるのか」という教育の場に転換することが出来るからだ。
貯まったお金、、、
現在彼の手元には6万5千円くらいのお金がある。5万円は銀行口座にあり、1万円は証券口座にある。そして5千円が彼の手元で自由になるお金となってスマホの電子マネーの中に入っている。
中1男子にとって、毎日コツコツ「稼い」でいるお金が貯まってきた証である6万5千円がある日をさかいに「宝くじ」あたったような気持ちを作り出したのだ。
お金を貯めるということとお金を使わないことの大切さ
金融教育を行っている中での散財は体験学習の良いテーマとなった。
まず今回彼とともに学習する事が出来たのは、お金を貯めるということ、そしてお金は使わないという選択こそ、お金を増やす技術になるという事である。
なぜお金を貯めるのか?
我々の教育の土台を作ってくれているのは私の投稿でもたびたび登場してる「13歳からの億万長者」という本だ。以前の投稿、世界中で子供のお金教育が始まったでも少し触れている。
この本の中になぜお金を貯める必要があるか?というテーマで「将来への備え」ということが紹介されている。
すなわちお金を「貯める」ということは、自分の将来の学費・病気・家を買うなど、大きな出費や突然の出費に備えるという事だと説明されている。そしてそのゴールに1億円という金額を設定しているのだ。
我々も金融教育のゴールは「1億円作る」ということを参考にしている。
お金を使わないという選択の大切さ
そして次に学習出来たのは「お金を使わない」という選択の大切さである。
以前も本から抜粋して紹介したように、お金は貯まると「使って!使って!」と叫び始める。息子にとっては「買える!買える!」とささやくそうだ。
しかしお金は文字通り「使ったら無くなる」のである。
今回の一連の散財で彼は約7、000円を使ってしまった。もしこれをばん回するとしたら、毎月4、000円稼ぎだすお小遣いを1カ月半かけて取り戻すということになる事も説明した。
また次の事も説明した。すなわち今回7、000円を「使わなかったら」1カ月半後には14、000円となっているという事だ。なので、この1カ月半という時間は決して戻ってこないという事も大切な学習の内容となったのだ。
お金を使うなら実用性の高いものから
続いて学習できたことは、使うならば実用性の高いものから使うという事だ。
実はデュエマのカードを実際に使って遊ぶという環境が彼の場合整っていない。まず彼はバスケ部の部員であり、学校の放課後や土日の休みはバスケに時間を取られる。さらにバスケが無い日はバスケ部の友人と近所でバスケをやることが習慣化されている。さらに彼は学生の本分でもある勉強にも時間を割かないといけないという事もある。
前回同じように7、000円を使って買い物をしてきたことがある。その時はバスケ用品の為に散財した。そしてそれらのバスケ用品は実際のところ使用頻度が高く、良い買い物だったと感じることが出来ている。
しかし彼のカードはポケモンカード含め、実際は使うことがほとんどなく、引き出しの中にしまい込まれ、あっという間に何年も経ってしまうという経験があるのだ。
今回一緒に勉強したのは、お金を使う際のルールであるが、まず第一のルールは「使わない」という事。そしてもし使うなら「実用性が高いもの」に対して使うという事。この2つのルールを再確認することが出来たのだ。
中学1年の長男はこの学習テーマを理解したようで、納得がいく説明となったようだ。
金融教育が与えてくれるもの
散財し、痛い目にあったのは私だけではないだろう。若いころ文字通り入ってくるお給料を片っ端から使ってしまい、自転車操業のようなサラリーマン生活を送った経験があるのは私だけではないはずだ。
当時の自分にもし金融教育が施されていたら、、、と思うが、今まさに自分の失敗を子供に直接教えられていることに金融教育のよさを感じる。
若いうちの失敗は「安く」済む、、、
今回中学1年の長男は彼にとってはそれなりの「大金」であるお金を手に入れ、実用性の低いものに「散財」することであっという間に7、000円を使ってしまった。これは私が若いころ経験した月の収入をその月の内に全部使ってしまう事と同じような体験だろう。
私の場合はそれを何カ月も繰り返したので失ったは金額は数十万では済まないが、中1男子の場合は7、000円で済んでいるので金額差を考えればお手頃な教育費用となるのだろう。
彼はこの先も「散財」の誘惑にかられることはあるだろう。しかし、これにとって「大金」を使ってしまうことで得られた今回の学びが彼の行動選択に少しでも役立つなら金融教育に取り組んで良かったという事になる。
生きていれば少なくとも一度くらいは大金を手にすることはあるだろう。そのような時に「散財」して生活リズムを狂わすのではなく、賢い行動を選択する事ができるようになっているのが金融教育の目指すところであり、それを親が直接子供に教えられるのが金融教育の良いところだと感じている。
お金に対する考え方は人それぞれだが、欧米ではお金の教育をテーマにしてサービスがあり、分かりやすくまとめられている本もある。
ぜひとも一人でも多くの方に家庭で金融教育に取り組んでいただき、お金に対して教養のある子育てをしてほしいと願っている。
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