言葉あれこれ#6 落日雑感
全き日というのは存在するのかしないのか、いやおそらく人間として生きている限り存在しようがないのだと思うのだが、夕刻、宵闇が近づくこんな十二月の肌寒く乾いた日などは、しまった、と思うのだ。
しまった。なぜこうも無頓着に一日を過ごしてしまったのだろうか。過ごすというのに相応しく、時間が無暗に溶けてなくなってしまったかのように、朝起きて何もせず今、ぽつんとここにいるような、そんな心持になる瞬間がある。
なにもしなかった、というのは、食事や仕事や家事や雑事などおよそ社会に生き