見出し画像

<お悩み解決> 企画業務を避けたがる部下との接し方

「その部下のポジションとしては企画業務を優先的にやってもらいたいのですが、ルーティン業務ばかりしたがる傾向があります。どうしたら企画業務にもっと積極的に取り組んでくれるようになるでしょうか」とのご相談をいただきました。
このご相談に対し、僕ならこうしますという方策を紹介させていただきます。

1.その部下の気持ち(理由)を推察する

なぜ、その部下の方はルーティン業務を優先するのか、その理由=気持ちを、その人の日頃の言動から推察してみます。

理由=気持ちとして考えられることは、例えば、このようなことです。
①そのルーティン業務は自分にしかできない、或いは、自分がやらなくてはいけないと思っている。
②ルーティン業務が忙しくて企画業務をする時間がとれない。
③考える仕事に苦手意識がある。
④企画業務は、上司から修正点をたくさん、厳しく指摘されるため、おもしろくない。
⑤新たなことを企画すると、その後やることが増えて大変になるため、企画業務をしたくない。
⑥企画といっても何をどう考えたらよいのかわからない。
⑦そもそも、何のためにその企画業務をするのかがわからない。企画業務をすることに納得がいかない。
⑧特にこれといった理由はないが、ついつい先延ばししてしまう。

この他にもあるかもしれませんし、1つだけでなく2つ以上の理由があるかもしれません。
いずれにしても、理由によって対処の仕方が変わってきますので、わからなければ本人にヒアリングしてみるのもよいかもしれません。

2.部下が受け入れられる対処方法を考える

理由(=部下の気持ち)の特定ができたら、その部下の方が”素直に受け入れられる対処方法”を考えます。”素直に受け入れられる対処方法”とは、指示や命令で動くのではなく、その部下の方の心が動く対処方法です。

例えば、理由が、”③考える仕事に苦手意識がある” と "⑧特にこれといった理由はないがついつい先延ばししてしまう" の2つだったとすると、
考えられる対処方法としては、
その企画業務を(その部下の方が上っていけるとイメージできる)いくつかのステップに分解し、(必要な部分には伴走するつもりで)小さな目標と期限を、ステップ毎に順を追って設定してあげるとよいかもしれません。また、その部下の方のレベルに合わせ、キャッチボール相手になって一緒に考えてあげるとよいかもしれません。

このとき重要なポイントは、対処方法の案を2つ以上提示し、どの対処方法がよいか、その部下の方に選択してもらうことです。或いは、対処方法を全て語るのではなく、できるだけ部下の方から引き出して一緒に考えたという形をとることです。
誰しも、他人から押し付けられたことは進んでやりたくありませんが、自分で選択したり考えたことは進んでやるものです。それに、自分で考えたことは気持ちよくやれます。そういう意味で、できるだけ部下の方に決めてもらうとよいと思います。(できるだけそういう印象になるように持っていくイメージです)

なお、すぐに対処方法が思いつかなければ、その部下の方と共に、理由の深掘りをしたり、場合によっては対処方法を話し合ってみてもよいかもしれません。

そうして、まず1つ、企画業務をできるだけ(部下の方に)良い印象が残る形(やりがいを感じる、達成感を味わうなど)で行ってもらいます。良い印象を持ってもらえれば、次もやってみようという気になるからです。

3.企画業務を習慣化する

そこまでいったら、次に、企画業務をその部下の方の仕事として定着させるため、習慣化することを考えます。
あるときだけ単発で行うのでは、またすぐに元に戻ってしまうからです。

例えば、ルーティン業務:7割、企画業務:3割くらいと考えているのであれば、実際にそのような時間配分になるよう、寄り添いながら徐々に比率を上げていきます。その部下の方ひとりに任せっぱなしにするのではなく、強制するのでもなく、その部下の方が必要な時にすぐに頼れるよう伴走するイメージです。
そして、これが習慣になるほど繰り返せば、自然と定着します。

4.まとめ

以上、その部下の方の気持ち(理由)を特定し、対処法をいくつか考えて提示し、その部下の方に選択してもらって企画業務を進め、それを習慣化する。

文章に書くと簡単ですが、実際には試行錯誤を繰り返すことになると思います。でも、そうして試行錯誤を繰り返すことによって、きっと、部下の方の意識が徐々に変わっていくと思います。

ご相談いただき、ありがとうございました。少しでも参考にしていただけることがあれば幸いです。


このような形で、お悩みの解決法をnote記事にするサービスを提供しています。部下を持つ上司の方、お悩みがありましたら、こちらからお気軽にご連絡ください↓


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?