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公園のベンチ

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女性同士の関係性がつよめな文字置き場
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#掌編小説

【掌編小説】レモンパイに連なる欲と真夏の一頁

【掌編小説】レモンパイに連なる欲と真夏の一頁

 レモンパイが食べたい、それかレモンケーキ。というかレモン味でクリームいっぱいだったら何でもいい。口を開けばレモンレモンレモン。確認するまでもなく暑さにやられている彼女は、それが自分を救う唯一のものであるかのように繰り返す。
 この場合、『買ってくればいいじゃん』という台詞は禁句だ。行けるものならとっくに行ってるし、それが出来ないからこんなにもおもいが募るんであって、このもどかしさを分かりきった一

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【掌編小説】アメリカンドッグの女

【掌編小説】アメリカンドッグの女

 時刻は早朝、早くて四時台から遅くとも八時までの間にその人はやって来る。注文は決まってアメリカンドッグ、これは絶対。あとは牛肉コロッケか、はたまたハッシュドポテト。夏場はそこに焼き鳥の塩(皮かモモのどちらか)が選択肢に加わる。
 コンビニで働いていると、よく来る客や一癖ある客のことは割と覚えてしまうものだけど、彼女もその一人だった。
 客の少ない深夜から早朝は、廃棄を減らすためにフライヤーケースは

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【掌編小説】同級生

【掌編小説】同級生

 カノジョの周りの空気は何だかキラキラしていて、口を開けばそこにふわふわが加わる。そして何気なく返した言葉に飾らない笑顔を向けられたら、制御困難なドキドキまで乗っかってくるんだから勘弁して欲しい。
 甘いお菓子の匂いがしそうなあの子は自然と男どもの視線を引き寄せちゃってんのに、当の本人はまるで無頓着なんだからアブないったらない。自分を良く見せることに必死なクラスメイトとは別の種類みたいな。とにかく

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【掌編小説】風鈴

【掌編小説】風鈴

 人差し指の第二関節に引っかけた風鈴を差し出すと、彼女は得意気な様子でニッと笑った。湿気った暑さに耐えかねて、『アイス!』と唸りながら出て行ったのが少し前。十五分余りで戻ったその手首に戦利品の入った袋を提げながら、どこで出会ったものか、新顔の風鈴が鈎型に曲げられた指の下で涼しげな姿を晒している。
 冷房が効いていようが、払いきれない暑気の滲む室内で交わすおかえりのハグは一瞬だ。炎天下から帰還した背

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