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すーこ
2023年4月30日 12:26
おはようよねちゃんさんriraさんくーや。さんぽんっ!📕「ねえみて!」「わあ!」「おもしろいね~!」「こっちも!」「かわいい~!」 外から子どもたちの声が聞こえる。4月もそろそろ終わる。あの子たちは、今年の新入生ね。この前あいさつ当番をしたとき、教えてもらったの。この前はまだ緊張と不安で硬い表情の子もいて、バラバラにあいさつしてくれたけど、すっかり仲良くなったのね。よ
2023年4月30日 18:16
赤と青の日記 (約 500字)光る種の効能 (約2,500字)一冊の葵色の本 (約4,000字)追憶の手紙 (約4,500字)星になったあなたと (約1,500字)金魚、家族、同僚と、僕(約2,000字)イチゴ舞う校庭で (約2,500字)大きな手紙と小さな手紙(約2,000字)望月見守る結婚式 (約6,500字)本
2023年4月30日 02:25
今季「140字小説コンテスト」に応募した小説をまとめます。「明」を含む140字小説5編1月明かりに照らされた、道なき道を行く。独り暮らしのお客様にお薬を届けに。駅から3時間。お客様はご無事だろうか。歩みを速める。明かりだ。あの家だ。「遠くまでありがとうねえ」「いえいえ、お待たせしました」「あの人と暮らした家で過ごせるのもあなたのおかげよ、さあ上がって。今日はお鍋よ」2「明朝決行
2023年4月30日 00:33
目次 凍った星をグラスに。ひとり、夜空の星を見上げ、グラスを傾ける。琥珀色の梅酒の中を泳ぎながら、星の形の氷がキンと音を立てる。 ねえ、あなた、覚えてる? 星のゼリーと氷を作ったこと。まだ年少の葵の夏休みの宿題で、「家族でおやつを作りましょう」っていうのがあったじゃない。ゼリーを作って、みんなで星型で抜いて、果物の缶詰めをシロップごとグラスに入れて、サイダーを注いで、星の形のゼリーを浮かべ
2023年4月23日 17:24
目次 透明な手紙の香り。それは五月の風に乗って、かすかに薫った。「きれいな茜色だなぁ」「え?」「え?」 それが、藍さんとの出会いだった。「ごめんなさい。独り言でした。お恥ずかしい」「いえいえ。思わず口から漏れるほどに、たしかにこの空は美しいですよね」「そうなんですよ! 空や自然が好きなんですよね。この茜色の空も綺麗で好きだ。木々や家々が黒々としていて、その対比も含めて美しい。燃
2023年4月16日 21:30
目次 一冊の本を埋める。大切にビニールに入れて空気を抜き、そっと桐の箱に入れ、新聞紙でくるみ、布でくるんで、お菓子の空き缶に入れ、養生テープでしっかり封をする。藤の木を目印に、その少し手前の土の中に埋めた。 その日は、葵の二分の一成人式の日だった。葵が帰ってくるなり、私に言った。「お母さん、ただいま。この本を埋めたいんだけど、いーい?」「本を埋めるの? もう読まないの?」「ううん、ま
2023年4月15日 22:33
帰国子女の友人を映画に誘う。グリム童話を題材に、現代的なアプローチで脚本を再構築し、実写化した作品。予告編を観たときから楽しみだった。転校生の友人とは、映画好きという共通の趣味ですぐに仲良くなった。お互いに勧めあうことはあったが、誘うのは初めて。どんな反応をされるだろう……。ドキドキしながらメールの送信ボタンを押した。ピロン♪ すぐに返信が来た。 なんて? 帰国子女の彼女は日本語もペ
2023年4月9日 19:20
目次 手渡されたのは光る種。 僕が歯磨きから戻ると、お母さんが、泣いていた。僕のために、泣いていた。僕は大丈夫だよ、お母さん。泣かないで。そう言うと、お母さんは、ぎゅうっと僕を抱き締めた。僕がお風呂から上がると、お母さんは、お父さんの写真の前でこうつぶやいていた。「あなた、私のせいで、葵が傷ついてしまって、ごめんなさい。あなた、あなたに似て優しいあの子を、どうすれば私は守れるのかしら…
2023年4月8日 23:44
私の初恋は、メガネの彼。 彼と過ごせたのは、たったの3ヶ月。彼とは公園で知り合った。私がこけて泣いていたとき、優しく手を差しのべてくれた。ゴツゴツと硬い手だった。「お仕事はなんしよんの?」「もうしよらんけんなぁ。昔は木を剪定しよったよ」「そうなん!? うちの木も切ってほしかったわぁ」「この公園の木や道路の木も切りよったんで。今はもう、掃除が大変やっちゅうことで、伐られてしまったけどなぁ
2023年4月2日 21:32
目次 赤青鉛筆で日記を書く。 今日も、あなたの写真の前で、藤色の日記帳に葵と日記を書いた。最初は私が寂しくて始めたことだけれど、葵と肩を寄せあってあなたを思いながら書くのは、案外いいものよ。この時間がいつまでも続きますように。🐻こちらの楽しそうな企画に参加させていただきます。突貫工事で、小説といえるかわかりませんが…💦小牧幸助さん、よろしくお願いいたします。 #シロクマ文