「居場所がない」から考える。
「居場所がない」――。
自殺対策NPOで働いていると、さまざまな場面で、その言葉を耳にする。「居場所がない」というのは、孤立や孤独、あるいは生きづらさを表象する言葉として、しんどさを抱える多くの人が持つ感覚でもある。
「居場所がない」という感覚は個人的なものであっても、個人の問題ではない。たとえそこに個人の問題と捉えられる余地があったとしても、多くの人が「居場所がない」と感じ、そう感じるに至る多様な背景を探っていくと、そう感じさせている社会の問題として捉える必要があること