箱根駅伝に見る勝利への哲学
本日の言葉。
行動となって現れないような思考は無用であり、
時には有害でさえある。
(土光敏夫)
第101回 箱根駅伝について
私は、1月2~3日、往路スタートから箱根駅伝をテレビでみました。
1~4区までは、中央大学が1位で独走していましたが、5区の箱根の山登りから青山学院大学が逆転しました。
それから、5区以降は、青山学院大学が1位をキープし、2年連続総合優勝を飾りました。
レースを振り返ると、10区間のうち4人の青山学院大学の選手が区間賞を取っていました。
さらに、4区の若林選手と6区の野村選手は区間新記録を達成しました。
青山学院大学の原晋監督は優勝インタビューの中で、「原メソッドを採用する大学が増えているから他大学も強くなっている」との話をされました。
私は「原メソッド」に興味を持ち、図書館に行きました。
私が気になった「原メソッド」
1.自分の頭で考えなければ成長しない
「分からないまま、人に質問しないまま、分からないことを明日に残す部下は成長しづらい。自分の頭で考えなければ、成長しないのだ」
これは、スポーツの世界だけではなく、学校およびビジネスの世界において共通の必須事項かなと思いました。
特に、ビジネスの世界において、新人の時に「分からないことを質問する、確認する」という行動は必要です。
なぜなら、新人の時は、誰もが初めてで分からないと見なされているので、経験者に聞くことは “welcome” だからです。
「聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥」ということわざがあります。
意味は「知らないことをたずねるのは、その場は恥ずかしい気がするが、聞かずに知らないままに過ごせば、生涯恥ずかしい思いをしなければならない。知らないことは積極的に尋ねるがよい」です。
医療現場で言えば、聞かずに知らないまま過ごせば、患者にとって命とりになることが少なくありません。
恥をかき捨て、分からないことを質問する勇気は誰もが持っておく必要があると思います。
2.教育の基本は、加点方式
「本来、私は減点方式が大嫌いです。教育の基本は、加点方式なんです。昔はどうだった、あの人はこうだった、ではなく今のチームをどう強化していくか、残り2か月だからこそ“これが出来た、あれが出来た”と前向きに評価しなければならない」
おそらく、原監督が言わんとしていることは、「過去より今に集中する」ということかなと思いました。
人間だれしも、絶不調になると、「今のシステムはおかしい、昔がよかった」など、過去を振り返ってしまうことが多いかと思います。
また、自分よりも上手くいっていそうな人を見て、「あいつばかりいい思いをしやがって」と妬む人もいることでしょう。
過去や他人と比較すればするほど、自己肯定感や効力感は低下し、心身共に負のスパイラルを辿るばかりだと思います。
自分にとって、今、出来ていることに視点を変えれば、思った以上に出来ていることが多いのに気づきますよ。
3.規則正しい生活抜きには、強くなれない
「陸上は他スポーツのようにボールも用具も使わず、身ひとつで走る競技である。まさに自分の体が資本であり、コンディション作りが成績を大きく左右する」
陸上だけではなく他のスポーツも同じことが言えると思います。
メジャーリーガーの大谷翔平選手は、試合終了後は、他の選手と飲みに行かずにホテルに直行し、睡眠9時間程度確保しているそうです。
同じく、山本由伸選手は、オリックス在籍時は、毎日朝6時に起床後、野球の練習をしていること、さらに、専任の管理栄養士をつけて栄養管理にも気を配っていました。
2人は、メジャーリーグ・ドジャーズで大活躍し、ワールドシリーズ制覇を達成しました。
規則正しい生活は、人生に良い影響を与える重要なファクターですね。
参考文献:原晋「人を育て組織を鍛え成功を呼び込む勝利への哲学」ピア
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