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#音楽レビュー
Wintersun/Time II
フィンランドのメロディックデスメタルバンド、Wintersun(ウィンターサン)の新譜。7年ぶり4作目のアルバムです。2004年デビューと20年選手でありながらかなり寡作なバンド。
もともと本作はデビュー作の後、セカンドアルバムとして制作されたTimeというアルバムが元。06年に制作を開始し2枚の連作になる予定がリリースが遅れ、第一弾のTime1がリリースされたのはデビューアルバムから8年経った
Bruce Dickinson / The Mandrake Project (2024)
★★★ 感動した/ウルッと来た
★★ ワクワクした/耳を惹かれた
★ 平常
全体評価:★★★19年ぶり、アイアンメイデンのボーカリスト、ブルース・ディッキンソンのソロ作。前作同様ロイ・Zとタッグを組み、コンセプトアルバムとしての作品。
まず、メタル色は薄い。というか、最近改めて思うが00年代以降「メタル」というとグロウルボイス(いわゆるデス声)の印象が強くなっている気がする。そもそもブルースは
2022 ベストメタル/ハードコア(一部プログレ)系アルバム 4月-5月
よーし、メタルについて書くぞー!
年末にまとめてベストアルバムを選ぶより聴いた時点で書き続けていこう、と思ってベストアルバムの記事を書き始め随時更新していたのですが、既にかなりの分量になってきて「こりゃあかん」と記事を分けます。重すぎると読み込めなくなるんですよね。
この記事は4月~5月あたりで耳を惹かれたアルバムの紹介。流すと「空気感が変わる」「独特の時間を過ごせる」ものを選んだつもりです。
2022 ベストメタル/ハードコア(一部プログレ)系アルバム 1月ー4月
2022年で「おっ」と思った新譜アルバムをまとめてご紹介。じっくり聞くような大作よりは聞いていて楽しい、テンションが上がる作品が多いのは聞き方を変えた(※1)影響かも。メタル/ハードコア系と言っても音像が広いのでいくつかのサブカテゴリに分けています。
・”新しさ”が耳を惹くアルバム ー 新規性があってこの界隈の音像を拡張する、挑戦しているアルバム。個人的には大好きだし、多くの人におススメします。
なんとなく「東京の空気感」にも近い:Black Country, New Road / Ants From Up There(2022、UK)
UKインディーズロック、サウスロンドンシーンと呼ばれるバンド群の中から現れたブラックカントリーニューロード。昨年のデビューに引き続いてセカンドアルバムをリリース。本作はより焦点が定まった内容になっていて、UKロックの伝統、それこそビートルズ、いや、キンクス的な「さまざまな音のレイヤーを重ねていく」手法がとられているが、なぜかJ-POP、日本のインディーズ的な音作りにも感じる。古くはboatであった
もっとみるPersefone / Metanoia(2022、アンドラ公国)
プログレッシブメタルおススメ度 ★★★★☆
かなり神聖かつ荘厳なオープニングでスタートするアルバム。そこからデジタルビートが鳴り響き、だんだん加速していく。映画的なオープニングからゴリゴリのテクニカルプログメタルへ。今作はドラマティックさを増しているようだ。
Persefone(ペルセフォネ)はアンドラ公国のバンド。アンドラ公国というのはヨーロッパの小国でフランスとスペインの国境にある。中世の
Vektor / Terminal Redux(2016、US)
スラッシュ名盤度 ★★★★★
これは凄い! Voivodにも通じる奇妙な和音(ジャズ由来っぽい感じ)を超高速で奏でるスラッシーな曲が続き、どんどんテンションが上がっていく前半~中盤。引っ掛かりがあるテクニカルなスラッシュながらプログレ的な変拍子感よりは直情的な疾走感、ヘドバンに最適なテンション高い音像が続く。かと思えば9曲目では突如スウェーデンのGhostにも通じる、北欧的な美メロが出てきて雰囲
Battle Beast / Circus Of Doom(2022、フィンランド)
北欧パワーメタルおススメ度 ★★★★★
今やフィンランド国内ではナイトウィッシュに次ぐ地位まで上り詰めたフィンランド・メタルシーンの大物、バトルビースト(BB)待望の新譜。もともとメインソングライターであったアントンカバネン(Gt)は脱退しビーストインブラック(BIB)を結成しています。BBはメタリカ、BIBはメガデス、みたいな立ち位置かも。双方に影響を与え合いながら作品群をリリースている印象。