プリティ五髻文殊菩薩坐像「法徳寺」法隆寺が失った仏像「十輪院」【奈良まちシリーズ】
元興寺近くの法徳寺と十輪院へ。法徳寺の本尊は、穏やかな表情が印象的な「阿弥陀如来立像」で、元々は法隆寺にお祀りされていた仏である。また童子のような表情が印象的な「五髻文殊菩薩坐像」や「持国天立像」、「薬師如来像」なども本堂に安置されている。
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2024/01/20 特別公開!再参拝したので更新(「2024/01/20]
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2022/12/22 初版
▼HP、アクセス、祭神・本尊と脇時
※後述「▼見どころ」参照
▼見どころ
▽法徳寺(奈良県奈良市十輪院町23)
2019年、十輪院の隣にある小さな寺「法徳寺」の仏像が奈良国立博物館で公開された。創建時期は不詳で、かつては元興寺の別院であったとも言われている。本堂及び毘沙門堂には多数の小さな仏像が安置されている。本堂の本尊は、穏やかな表情が印象的な「阿弥陀如来立像」で、元々は法隆寺にお祀りされていた仏(*2)。
また童子のような表情が印象的な「五髻文殊菩薩坐像」や「持国天立像」、「薬師如来像」なども本堂に安置されている。そして、山門の外側の毘沙門堂には元々は信貴山寺にあった室町時代作の「毘沙門天立像」があり、玉眼が入った迫力のある姿をしているそうな。
---↓2024/01/20
通常は拝見できないところだが近年行われる「ならまち南エリア」の特別開帳企画で見仏!!後述の通り、2019年に奈良国立博物館で元興福寺のプリティ文殊を持つ寺で、それも見仏できるのでは?と思ったのだが、なら博に寄贈したようだ・・・残念・・・。
→毘沙門堂
12:15ごろに到着・・・時間があるので、後述する隣の十輪寺と隣の「金鉢寺」へ!
毘沙門天と吉祥天の子・禅尼子童子の三尊形式です。裏には念持仏と思われる「烏天狗像」と人の顔に蛇の体である「宇賀神」が安置されていた。
8本の腕に武具を持つ「弁財天坐像」と庚申さん「青面金剛立像×3猿」が安置されていた。仏像の説明をしていただいた方の資料も撮らせていただいた。
→本堂
---↑2024/01/20
→2019年:奈良国立博物館「法徳寺の仏像」
藤原氏の氏寺興福寺は廃仏毀釈で荒廃し、仏像が世界中に散らばった経緯がある。アメリカの某博物館から個人蔵まであるのだが、近年、十輪寺横の法徳寺で、興福寺の美仏が発見された!ということで、大阪・藤田美術館の次に多い興福寺千体仏20体と、観音菩薩立像、鎌倉時代の慶派っぽく、海住山寺の四天王と負けないくらいのイケてる持国天立像・増長天立像が展示されていた。四天王は切金模様がしっかり残っていた。
そして、なんといっても、文殊菩薩坐像(奈良国立博物館より写真)である!!興福寺・東金堂にある国宝と同じく頭に5つの団子結びがある様式「五髻文殊菩薩坐像」登場!この文殊は少ない認識で、日本一は般若寺のプリティ文殊だったが、この文殊も負けないくらい童子のような表情である。
十輪院(奈良市十輪院町27)
元興寺を出て南へ、2本目の角を東に入ると南門。
岐阜県「養老の滝」を命名した元正天皇勅願寺で「元興寺」の子院。右大臣・吉備真備の長男・朝野宿禰魚養(あさのすくね なかい)の開基と言われる古寺。
「本堂」は国宝で、「護摩堂」には不動明王@重文が安置されている。最後に、「興福寺曼荼羅石」というものがある。この曼荼羅は興福寺の諸堂に安置された仏さまや五重塔などを描いたもので、石に彫ってあるのが面白い。
本堂は国宝で、内部にある石仏を拝むための礼堂として建立。本尊内部の本造は石仏で中央に「地蔵菩薩」脇侍に「弥勒菩薩」「釈迦如来」の三尊形式で珍しい。基本、期間限定の公開である。
元興寺(私のNOTE)というよりも、唐招提寺(私のNOTE)や秋篠寺(私のNOTE)の本堂に似ている。本尊は石仏地蔵菩薩、脇侍に石仏釈迦如来、石仏弥勒菩薩とし、釈迦が亡くなり弥勒にバトンタッチをするまでの間、人々を救い続けた地蔵を安置している。そのほかには仁王、聖観音、不動明王、十王、四天王など。
護摩堂には不動明王@重文がとこんがら&せいたか童子の三尊形式。江戸時代だが作例が少なく誰もがほっこりする「アフロ阿弥陀」も安置されています。
▼金鉢寺 ※2024/01/20追加
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