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母に教えられること
私の母は91歳です。
昭和一桁生まれの、気骨のある女性です。泣き言は言いたくない、出来れば何でも自分でやり遂げたい責任感が強い、自立心旺盛な女性です。
でも、どうしても年齢には勝てません、自分で出来ないことが増えてきました。
牛乳パックの蓋が開けにくい、サラダに添えたレモンが思いっきり絞れない、すぐそばにあるティッシュペーパーに手が伸ばしづらい、ゴミ出しが難しい、本当に色々な事が出来づらくなっています。
私がこうして書くと母が「そんなこと書かんでええ」と言うのは間違いありません。
これまで当たり前に出来ていたことが出来なくなっていることを指摘されるのが嫌なのです。本当に気丈な人です。
私はそんな母の姿から、人はこうして年を重ねていくのだと教わっている気がします。年を重ねる母を見るのは寂しい事なのですが、ありがたい部分もあるのです。
母の日常から私は学んでいるのです。
人が生きる、歳を重ねる、それでも衰えない逞しさや心の葛藤を母の生きざまから教わっているのです。身近にいるからこそ、母から多くの事を学んでいるんだと思います。
そうしたくなくても仕方なく誰かに頼り、お願いすることになる、そのことが当たり前ではなく、この上なく嫌で辛い事なんだと言うことを母の言葉の端々で感じるのです。
それは気丈な人だから尚更なんだと思います。
普通に歩いていた母、杖をつくようになった母、一歩の歩みが遅くなった母。
「私はベッドは嫌い」だった母が、今は「お父さんが使いよった電動ベッドがあって楽よ」と言っています。
人は歳を重ねるにしたがって変わっていくものなのです。そんな姿を母の背中で教わっている私は有難いなと思います。
洗濯も掃除も、食事の後片付けも、母は出来る事ならすべて自分でしたいと思っているんだと思います。出来なくなる自分に寂しさと腹立たしさを覚えているんでしょう。
私は母に伝えたいです。無理をしなくてもいいのです。あなたの生きざまが歳を重ねるとはどういう事なのかを私に教えてくれているのですから。
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【毎日がバトル:山田家の女たち】
《私は出来ない事でも一生懸命するんよ》
「はがいたらしいけど出来ないことはしょうがない、日によって調子がいい時は、あんたに見えんとこでこっそりやりよんよ、出来んことでも一生懸命やりよんよ」
「お母さんにとって歳を取る言うことはどういう事なん」
「生きることは耐ゆることなり言う事よ、私は人には頼らんと思う、それだけよ」
この一言からも気丈な母の一面を見る気がします。頑張ってどうしようもない時に頼るのです。お互いへの思いやりが小さなバトルになる事もあるのです。
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塵一つ逃してなるか老いの春
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母らしいコラボ作品です。母は老いに逆らっているところがあります。
歳を重ねることで出来ないことが増えたとしても、自分の出来ることはとことんやり遂げる。そんな思いで掃除をしている自分の姿をイラストに描き句に詠みました。
その闘う姿から私はたくさんの事を学んでいます。
最後までお読みいただいてありがとうございました。たくさんある記事の中から、私たち親子の「やまだのよもだブログ」にたどり着いてご覧いただき心よりお礼申し上げます。この記事が気に入っていただけたらスキを押していただけると励みになります。
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また明日お会いしましょう。💗