【小説の料理を再現】そうざい料理帖/池波正太郎著@蕎麦のうす焼き
池上正太郎さんがお酒とともに楽しんだおつまみ、【蕎麦のうす焼き】。
おやきをペタンコにしたような蕎麦粉のクレープのようなもの。
池波さんのエッセイによく登場する名店のビフテキとか、緊張感が張りめぐらされるどこかの寿司屋さんとかの料理ではない、素朴で懐かしい信州の郷土料理。
この料理も池波さんの長野出身の知人の方から教わったそう。
もし江戸の町にこんなクレープ屋さんがあったら、江戸っ子達に人気になっていたのでは?と感じます。
出来たてをそのまま提供すれば江戸の3代ファーストフード(蕎麦、寿司、天ぷら)にも劣らないような気がするんですけど。
ちょっと調べてみたら、助惣焼(すけそうやき)という、小麦粉を薄く焼いた生地に味噌や餡をはさんだ菓子がすでにあったらしく、元をたどれば千利休が好んだとされる菓子【麩の焼き】からの由来とされているようです。
本は料理のイラスト付きで、お腹が空くというよりは一杯飲みたくなるようものばかり。執筆されたのがちょうど私が生まれたころなので、読んでいて懐かしく、楽しい。
この本の中にはまだまだ美味しそうなおつまみがたくさんあるので、近々また別のものを作ってみようかな。
最後までお読みいただきありがとうございました。^^