映画「地上より永遠に」_不安なハワイの夏、焦燥の夏。平穏なぞ、いとも容易く壊れる。
壊れそうで、壊れない、 実は密かに半数の人間は壊れることを期待している
危うい平穏というものが この世には存在する。
この時代の中では、人は悪意を容赦なく互いにぶつけあう。醜い心が現れる。
それを見事に抉り出したのが1953年のアメリカ映画「地上より永遠に」だ。
本作は、その年のアカデミー賞の作品賞以下8部門を独占。フレッド・ジンネマン監督の代表作となった。
太平洋戦争直前のハワイはホノルルの陸軍兵舎を舞台に、軍隊内で蔓延る陰湿なイジメや暴力、不倫、売春などの問題を赤裸々に