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エッセイ全般

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葬儀の涙

葬儀の涙

 私が高校生の頃、久保家の本来の本籍地である和歌山で葬儀があり、私は父の名代で、伯父叔母と共にそれに出席しました。

 久保家の元々の本籍は龍神村なのですが、祖父が戦争中、子供たちが徴兵されて出征する時の不便さを懸念し…(本籍地の役場に出頭する義務があったが、当時龍神村には和歌山市内からバスも通っていなかった)…嫌々、尼崎市の西長洲に移したのです。

 和歌山に残っていた祖父以外の久保家の親族は、

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不思議の国

不思議の国

 昨日、山口市内、小郡に向かう椹野川沿いの道で、目の前を猫が横切った。

 思わず軽く減速したが、ブレーキを踏むまではなかった。猫の足が速かったからだ。

 けれどもその瞬間、何か違和感を感じた。
 走るというより跳ねているように見えたからだ。
 さらに猫の耳が、かなり長かった。

「猫ちゃうやん! ウサギやん?」

 しかし、いくら山口でも、道路をイタチやハクビシンは横切っても、ウサギはおらんや

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お釣りとゆとり世代

お釣りとゆとり世代

 財布に久しぶりにお金が入ったので、気分がリッチになりました。
 普通 お金が入ったというと、予期せず儲かった。外貨が稼げた、となりますが、私の場合は違います。

 主治医であるえさきクリニックに血圧の薬をもらいに行って、そのあと処方箋を持って薬局で一万円札を崩したので、そのお釣りがガッポリと財布に入っただけのことです。

 でも財布に現金が入ると、貧乏性の私は一瞬でテンションが上がります。

 

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口は災いのもと

口は災いのもと

 一件、夫の悪口である。

 ちなみに男の私が言うわけがない。私のとある"女友達"が私に告白したのである。
 
 風呂上りに夫は必ず口癖のように、

「湯船にいい出汁(だし)が出ているから、早くオマエも入れよ」

 と言うらしい。

 彼女はその表現が嫌で嫌で仕方がなかった。それで、何度も……時にはわざわざあらためて向かいあって、やめるようにと頼んだが、夫は軽くとらえて聞き入れず、それでもなんとか

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お水の恋人

お水の恋人

 値段が安かったから、あんまり文句はいえんけど、ほんまに世の中にこれ以上……

「どうでもええ」という味は、ないんとちゃうか? と思える味です。

 水を飲むよりは、少しリッチな気分かな? という感じで、ついつい、パックで沸かして冷ました、麦茶、を、飲み直してしまいます。

 スジャータ……社名の由来は、たぶん、修行を終えて、ヘロヘロのお釈迦様に、乳粥を飲ませた村娘の名前でしょうね。

 そこはセ

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誓いの休暇

誓いの休暇

 戦争映画のことで、突然思い出しました。

 小学生の頃母親とふたり、深夜にたまたま一緒にテレビで戦争映画を観ました。

 珍しいソ連の映画でした。
 つくられたのは私が生まれる前年である1959年。

 子供の時に観たにもかかわらず、かなり鮮明に覚えているので、それだけでも名作といえると思います。

 19才の兵士がたまたま偶然マグレで、戦場で敵の戦車を2台も炎上させてしまいます。ここは喜劇仕立

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危機管理

危機管理

2018年5月

 人を叩くのはあまりよくないと思いますが、
このオッさん。ホンマに久しぶりにめちゃ気分悪い。辛抱たまらん!

「すべては、監督である私の責任。監督を辞任します」

 この言い方が、そもそも嘘をつき慣れている嘘つきの典型ともいえる最悪の発言であることに気付かない本人。ならびに大学首脳部の感覚と知能を疑います。

 もしもたとえ嘘でも、この発言をするなら、事件直後です。

 またこの

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権力と虚構

権力と虚構

 2018年5月

 生きていく中で、様々な要素やタイミングがからみ、ふと本来持つべきではないひとりの人間が、間違って権力を得てしまうことがあります。
 権力とは残念ながらその地位にほぼ比例するようです。

 自分の努力でつかみとったものと自慢する人もいますが、もし本当にそうであるなら、それは逆に自らの悪事を自供しているようなものです。

 人生における権力とは、そのほとんどが幻であり、それは虚構

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バーチャルリアリティ

バーチャルリアリティ

 あくまで私個人の趣味ですが、21世紀になってから急激に面白くなった科学?…学問?分野?…を、2つあげれば、
 ひとつは行動遺伝学における遺伝が占めるパーセンテージと、もうひとつは、量子物理学などからアプローチされるシミュレーション仮説 です。

 難しい話しは割愛しますが、私の結論を申し上げると、要は、
「我々は、仮想現実世界…つまり、バーチャルリアリティの世界の住人である」ということです。
 

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聞くと聴く

聞くと聴く

 先日、打ち合わせで、LiveカフェであるWakayama のオーナー、あきもとさんが私に言いました。

「最近の人は音楽を、聞いても、聴くということをせんでしょ?」

 これは、なかなか鋭い指摘です。

 私のようなモノ書き系の感覚は、「聞く」というのは身体の器官としての耳から自然と脳を通じて体内にとりこまれるようなケースに使用する言葉、という感じです。

 かたや「聴く」は、どうか?

「聞く

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レオポン

レオポン

 私は幼い頃、祖母や伯父が居た尼崎の杭瀬や、父が営む洋服店があった出屋敷、共に阪神電車のコテコテな沿線だったので、しょっちゅう阪神パークに連れて行ってもらいました。

 阪神電車の甲子園駅を降りると、正面に巨大な蔦がからまる甲子園球場がそびえ、左手に迂回して浜側に向かって歩くと、ちょうどレフトスタンドの先くらいに、道路をはさんで阪神パークのゲートが見えました。そこへの道すがら、歩道に動物の石像が設

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関西人の魂

関西人の魂

 今回は、関西人の魂 特別講座の最上級編です。めちゃレベル高いです。関西弁やなく、関西の魂です。

 赤井英和が主演をした『王手』という将棋さしの映画があります。
 この映画はザックリ言うと、アカデミックな将棋連盟が主催したトーナメントに、賭け将棋を生業にする怪しい筋の将棋指し(赤井英和ふんする主人公)が参加し、勝ち進んでいくという話です。

 映画の冒頭、通天閣の近くの地下にある、煙草の煙ムンム

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おおらかな時代

おおらかな時代

 本格的な連続テレビアニメ番組が始まったのは「鉄腕アトム」が最初で、1963年の元旦スタートでした。

 つまり久保研二が2歳半。

 ということは、ちょうど"もの心"がついた時期に、日本人で最初にテレビアニメを享受し、創造的未来世界やSF的情緒に夢中になったのは、まさに私の世代だといえます。
 文化人類学的に日本史をふりかえれば、昭和35年生まれの私は、モロに新人類と呼ばれるはずです。

 その

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エスニックジョーク

エスニックジョーク

 人種や民族によって、その行動の差異を比較し、それを笑いのモチーフにすることを【エスニックジョーク】といいます。

 よりややこしく言うと、エスニックジョークとは、
「他の民族集団と一線を画す、独自の社会文化的アイデンティティーを持つ、あるひとつの民族集団成員の行動、慣習、性格、その他集団としての特質を笑うユーモアである」となるそうです。

 あんまり度がすぎると人種偏見に近づきますが、ある面、特

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