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キャッシュレスの時代にそぐわないお財布とお金の話
キャッシュレス決済が主流になりつつある今,財布も鞄も小さいものが増えた気がする。たしかに前はスマホと財布があればなんとかなる,と言う感じだったけど,今はスマホひとつあればなんとかなることも多い。
けれど私は,大きな長財布を長年愛用している。
二つ折りの財布を使っていたときもあったが,お札が折れるのがどうにも嫌なのと,小銭を出すときの動作が少しもたつくのが気になってやめてしまった。やっぱり何でも入る長財布の安心感には勝てない。
世の中から現金が姿を消すまでは長財布を使い続けるつもりだ。
そんな私だが,がま口となると話が変わる。
がま口はとにかくかわいい。あの,ぱちんと開く構造すらかわいい。
京都に行くとつい手に取ってしまうので,順調に増えている。
使わないのももったいないので,家ではUSBメモリーやちょっとした薬など,いくつかの用途で使っている。本当は小銭入れとして持つのも可愛いなと思うが,私は二つ折りの財布でも面倒がっていたのだ。
財布を二つ以上もつなんて,絶対に向いていない。
それでも小銭を入れるという用途が諦められず,家用の小銭入れにすることにした。端数のお金や小銭が増えすぎたときにしまう場所としてがま口を置いておけばいいのではないかと考えたのだ。
これが我ながら良いアイデアだった。
かわいいがま口を使いたくて,以前よりも小銭貯金ができるようになった。塵も積もればなんとやら。
気づけばがま口はどっしりと重くなっていた。
なんとなくがま口に小銭を入れていると幼い頃を思い出す。
300円を大きながま口に入れてもらって,近所のレンタルビデオ店まで好きなビデオを借りにいくのが私のはじめてのお使いだった。
DVDじゃなくてビデオというところに時代を感じるが,あの時自分のお財布にお金が入っていて,自分でお会計をするということの誇らしい気持ちが今でも忘れられない。
貯まった小銭は少しずつお札ととりかえていこうと思う。ゆうちょ銀行が小銭の取り扱いに手数料をとるようになったので,小銭の肩身が前より狭くなってしまった。インスタグラムでよくみかけていた小銭貯金も最近は全然みなくなってしまった。
なんだかとことん,時代にそぐわないことをやっている気がする。
でもまぁいいか,楽しいし。くらいの気持ちだ。
ちなみに今,特に用途は決めていないが,もう少したまったら何かしらのご褒美と交換するつもりだ。何を買おうか今から楽しみにしている。
そのときは,長財布じゃなくてこのがま口を持っていくつもりだ。
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