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いつか私のことも忘れてしまうのかな

洗濯物を片付けて、クローゼットにしまったら今日のタスクは終わり。
お気に入りのドラマで、ソファは洗濯物を置く場所というセリフが出てくるが、私は反対派だ。
ソファが小さいからというのもあるが、ここに洗濯物をおいたら私が寝る場所がなくなってしまう。

仕事にも使えるように、少し大きめのダイニングテーブルがある。
今は事務所も構えたので、無理して家で仕事をする必要はないのだけれど、それでもテーブルがあるのは嬉しい。
前はローテーブルに座布団の生活だったので、そこと比較すると、ぐんとQOLがあがった。座布団もふかふかして好きなんだけどね。

色々なこだわりが詰まった部屋だ。
私だけのお気に入りで埋め尽くした。
必要なものを必要なだけ。

家族のことで慌ただしく、毎年交換するフェイスタオルが今年はまだ替えられていなかったことを思い出した。慌てて2セット購入。
一人暮らしなので、4枚で事足りるのだけど8枚あったら安心。
ミニマリストになれない理由はきっとこういうところなんだと思う。

この部屋は私を私たらしめてくれる大事な場所だ。

♦︎

祖母は私に言ったひどい言葉を忘れていた。
そもそも私に電話をかけたことさえ忘れていた。
覚えていないことを責めるのは、人としてひどいことをしているようで心苦しい。記憶のない祖母も辛いかもしれないが、言われのないことで責められた私だって辛かった。

私は身体の介護はしていない。
それでも介護は苦しい。

する方も、される方も家族だからこそ遠慮がなくて苦しくなる。
かつて仕事で認知症の方とは多く会ってきたが、こんなに苦しくなることはなかった。家族というつながりはなんとも厄介だ。

早く退院したい、こんなところにいたら頭がおかしくなると祖母は言う。
早く出してあげたいが、怪我が治らない限り結局はまた入院することになる。もどかしいのは同じなんだよと心で思いながら、なんとか励ましの言葉を絞り出した。

これから祖母はもっと忘れてしまうことが増えていくだろう。
私のことを忘れてしまう日もそう遠くないのかもしれない。
そうなったら、そうなっても、祖母と今まで通り接することができるだろうか。伯父のこともある。心の中は不安でいっぱいだ。





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小春ゆら
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