針とら
好きな作品のどのへんが好きなのか語っていくうちに、「好きの言語化」をできるようになってみたい! という企画。
小説書いてたんだけど……なんか書けなくなった! 話が思いつかないわけではないんだけど、言葉が詰まってでてこない…。 そんな状態によく陥るダメダメ小説家が、なんとかそれを解消しようと、考えをまとめたり気持ちを吐きだしたり好きなものを語ったりするマガジン。
絶望鬼ごっこも1巻刊行から、早9年! 現在、既刊23冊が発売されています! さすがにこれだけ冊数が多くなると、初見の読者は「多すぎてわからん!」って、手に取りにくいだろうなぁと思い。敷居高いよね…。 なので、完結前のこの機会に、シリーズをどう読んでいったらいいか、わかりやすく紹介してみました! 興味あるけど読んでない人は、ぜひチェックしてみてくれ! まず、シリーズを大雑把にざっくり分けると、以下のようになります! ざっくり分類!『小学生編』(1~10巻) 大翔たちが小
「絶望鬼ごっこの初期の頃からのグッズが見たい!」という声があったので、僕が保管してる販促関係のものをあげていってみるよ!
Xで「文筆業と声優は『誰でも簡単にできる』と思ってる素人さんは昔から一定数いる。」というポストを見た。 これ、素人さんにかぎらず、編集さんにも、 「マンガは無理だけど、小説なら、日本語の文章なんだから、やろうと思えば自分にも書ける」 「大人向けの文芸は無理だけど、児童書なら平易な文章だから自分でも書ける」 と思ってる人、ちょくちょくいたりする。 年次が経つと言われなくなるんだけど、新人に対しては編集さんたちも正直なもので、直で言われたこともあるし、言外に感じることもちょいち
数年前、個人的に、「好きの言語化訓練ブートキャンプ」というものをやっていた。 商業でやってると、いろんな角度から物語を見つめていくんだが、そうするうちに「自分の『好き』が置き去りになっていく」ということがよくある。 その状態になると、発想が広がらなくなったり、執筆速度がガタ落ちしたり、最悪書けなくなったり、ライターズ・ブロック状態になってしまう。 なので、置き去りにしてるかな、と気づいたときにすぐ戻れるように、「好きの言語化」をできるようになってみたい、という趣旨で、いろい
絶望鬼ごっこ完結の余韻もさすがに過ぎ、そろそろちゃんと仕事をせねば! ということで、来年春~夏ごろ刊行予定の原稿にとりかかっている。 来年上半期までは作家でいられそうなんだけど、その後どうしていこうかなぁ……ということを、書きながら考えている。 僕はずっと、作家の仕事を、「残機は2機」と考えてやっている。 つまり、1作出して売れなくても、もう1機ぶんはリトライできる。それで売れればまた2機にもどるんだけど、2連続で堕ちるとGAMEOVER(企画が通らなくなる…)みたいな。
作家仲間のマシュマロで、「応募する賞の受賞作を読んだ方がいいのか?」という質問をみかけたので、考えたことを書いてみる。 たぶん、「自分がなにをやりたいのか次第」なんじゃないかなぁ…と。 「賞をとりたい」「デビューしたい」 「こういうものが書きたい」「こういうことを表現したい」 「だれかに認められたい」「ほめられたい」 小説を書いて公募に出してるなんて人には、いろんな動機があると思うんだが、現時点どの気持ちが一番大きいんだろうか? っていうのがまず見えていないと、行きたい
昔、Google Earthを見ていたときに、思ったことがある。 「街っていうのは、水辺にしかできないもんなんだな」 地球はめちゃくちゃ広いのに、人間の家々は、そのごくごく一部分に密集して建てられている。 大きな部屋の、ほんの隅っこ部分しか使っていないような感じで、ちょっともったいないなと思った。 人類には、飛行機だって船だって車だってある。人間は、地球のどこにでも行けるだろうに。 そんなことを思いつつ、Google Earthの地球をぐるぐる回していくと、密集した家々の屋
猫をオモチャでじゃらしていると、たまに、「猫は飼い主に似るのだろうか?」と考えてしまう。 だって、うちの猫、かまえかまえと言われてかまっていると、はじめのうちこそ普通にオモチャにじゃれているのだが、すぐに、 「自分をじゃらそうとがんばる下僕を観察する遊び」 をはじめてしまうからだ。 僕は子供のころこうだった。 みんながドッジボールをして遊んでるときとか、一緒に体を動かすよりもそれを観察して楽しんでるタイプだったし、海に遊びに行ったときは、泳いで体を動かすよりも「波打ち際で一
先日、児童文学者協会様主催の児童文学学校講座の1コマにて、講師を担当させていただいた。 そのときに、「エンタメとはなにか? とりわけ、エンタメ系の児童小説とはなにか?」というところをかんたんにお話したのだが、かなりわかりづらい説明になってしまったので、ここで補足を語ってみる。 営利企業は、財布の紐をにぎっている人間の方を向いて物を作る 僕は小説家になる前、とある大企業でエンジニアとして働いていたのだが、いつも不思議に思うことがあった。 僕の会社はBtoB企業で、企業向けの
そういえば、以下の記事で『絶望鬼ごっこ』ははじめ1巻だけのつもりだったと書いたのだけど、そのあたりの事情についての話。 いちばんはじめのプロットでは、1巻のラストは以下のようになっている。 これはね。 担当と打ち合わせをしていて、 「ハリウッド映画とかでよくある、映画が終わって、スタッフロールが流れたあとに、画面が暗転して、どこか薄暗い部屋のなかで、謎の男がなにか意味深なことをつぶやいたあとで、『to be continue………』って真っ暗になって、劇場の明かりがもど
投資をしている。 8年ほど前、会社を辞めて専業作家になるとき、将来への不安が大きすぎてはじめた。 だって売れなくなったらお金なくなっちゃうし。 スランプや病気になって書けなくなったらお金なくなっちゃうし。 疾病手当も福利厚生も厚生年金も、なんのセーフティネットもないし。 大企業の正社員を捨てて、ギャンブラーになる。 これはね、不安しかないわけです。 そんなとき、「金持ち父さん貧乏父さん」という本を読んで、「お金に働いてもらう」という概念を知った。 なるほど、自分が働けないと
『絶望鬼ごっこ さらば地獄鬼ごっこ』発売しました。 24巻続いたシリーズも、ようやくフィナーレとなりました。 1巻が発売されたのは9年以上も前で、僕が新人作家だったのはもう一昔前のことになってしまいましたが、とりあえず一区切りついたいま、駆けだしのころの気持ちを忘れないうちに、ここに残しておくことにします。 作品の中身とはまったく関係ないので、読者の方はパスしてもらえるとうれしいです。 読者の子たちからたまに、「絶望鬼ごっこはどんなきっかけで思いついたんですか?」と質問を
引っ越し引っ越しました! なんか貸主が変更になった直後、「半年後に建て替えるので出てって~」と言われてしまい。 そう、立ち退きというやつです。 まあ、もともとそろそろ引っ越したいと思っていたし、立ち退きの場合は引っ越しにかかる諸々費用をもってもらえるので、自分にとっては渡りに船って感じで、さくっと。 そんなわけで、5~6月はほぼ物件探しと引っ越し作業をしていました。 新居は新築! 家賃が5万あがった!💀 鉄筋のくせに音がひびく!💀 猫が二匹飼える! ……猫が二匹飼える!
10周年!デビュー作の『めざせ!東大お笑い学部』が発売されたのが、2014年5月15日。 なので、今日でデビューから、ちょうど10年が経ったことになる! こんだけ長く続けてこられたの、我ながらおどろきである! ほんとに! そもそも、僕はもともと児童書志望じゃなくて、大人向けのエンタメを書いていたのだ。 いや、大人向けを書いていたというのもまちがいで、根本的に『ジャンル』とか『対象読者層』とか、意識したこともなかったというのが正確だ。 そのときどきで、自分が「書きたい!」と思
ひきつづき最終巻の原稿を書いているのだが、なんとなく変な気持ちだ。 ここ数年、ヘトヘトになりながらフルマラソン走っている感じだったので、はやく最後まで走り抜けたいな! と思って書いてきた。 ……なのだが、いざほんとうにゴールが近づいてくると、書き終えたいような、書き終えたくないような気持ちが湧いてきて、ちょっぴりぐずぐずしている。 原稿を書いてるときの心理変化は、あとから振り返ってみると育児のものに性質が近い。 僕は育児をしたことがないが、おそらくそうだ。 失敗を振り返って
絶望鬼ごっこ23巻が2/22に出る。 再校も終わったので、僕の残作業はもうほぼなし。 見本誌を楽しみに、ワクワクしています。 今回はね、はじめての見開きイラスト! があるよ! で、僕は現在、最終巻の原稿にかかっている。 一桁巻のころはそうでもなかったが、二桁巻も半ばをすぎたあたりから、初稿を書くのに、ほんとうに気力と体力を使う。 動かすキャラクターも格段に増えて、一冊で閉じきらない話にしていることもあって、これまでの展開の流れから生じる情報量が多い。 それを初見の読者には視