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親が精神疾患を理解してくれない学生さんへ

うつ病で不登校になってしまったけど、親が理解してくれない。
不安障害と診断されたけど甘えだと言われる。
という学生さんはいませんか?

私はそうでした。

中学時代に社会不安障害と言われ、別室登校・不登校を繰り返し、入院もしました。まともに学校に行けるようになったのは高3からです。

その間親があまり病気のことを理解してくれず、親子関係は非常によろしくなかったです。

あの時は「私はこんなに苦しんでいるのに!なんでわかってくれないの!」とずっと思っていたのですが、今となってどう対応したらよかったのか考えてみました。
あくまでも一例ですが参考にしてみてください。

step1.医療機関の方に説明してもらう

そもそも精神疾患と縁遠い生活をしている方にとっては、どんな病気なのか?どう対応したらよいのかもわかりません。
ただでさえ症状から怠けなのでは?と思われやすい精神疾患。まず始めに正しい知識が必要です。

通院に同行してもらい、主治医やカウンセラーにきちんと説明してもらいましょう。

私は体調が悪くなった際、親に黙って別室登校をしていた期間があるのですが、スクールカウンセラーの方から親に現状の説明と通院を勧めてもらいました。

まず、これは病気なのだと知ってもらうことが第一です。

step2.まだ病気を受け止められないのだと考える

もう説明はしているけど、それでもわかってくれませんという方も多いのではないでしょうか。(実際私はそうでした)

当時はなんで説明したのにわかってくれないんだろう。親は私のことが嫌いなんだ、もう信用できない。と悪い方に考えていました。

ただ今となっては、親も自分の子供が精神疾患になってしまったということを、受け入れられなかったのではと思います。

たとえばあなたが今日、部活の大事な試合があるとしましょう。
しかし大会に向かう途中に事故に巻き込まれ怪我をしてしまい、試合に出られなくなってしまいました。
この時あなたはどう思いますか?
どうしてこうなってしまったんだろう。よりによってどうして今日なんだろう。たとえ自分ではどうすることもできない事情だったとしても、すんなりしょうがないとは割りきれないかもしれません。

親もそれと一緒です。
どうして自分の子供が精神疾患になってしまったんだろう。
自分の子供が大事で、期待していればいるほどショックが大きいのではないでしょうか。(その期待に応えようと頑張りすぎてうつ病になってしまうこともありますが…)

元から自分の話を聞いてくれないというような状況なら別ですが、精神疾患になった途端に態度が変わってしまったのであれば、まだ親御さんが病気を受け止めきれていないのだと思います。決して嫌われているからではありません。

自分の親ともなると、自分のことはなんでもわかってくれると思いがちですが、血は繋がっていても別の人間です。

病気なら休まなきゃ!とすぐ思える人もいれば、どうして病気になってしまったんだろうと引きずってしまう人もいます。

自分の親はまだ病気のことを受け止めきれていないんだ、と一歩引いて考えてみましょう。
体調が安定しているときだけでいいです。
自分の受け止め方次第で、少し楽になる気がしませんか?

step3.親以外で頼れる場所を探す

とはいえずっと理解してくれない、甘えだと言われるのが長いこと続くと治療にもよくありません。
学生さんは家と学校しか身を置く場所がないことがほとんどですからね。
どうしてもここから逃げたい、という場合には

・病状によっては入院ができないか相談する
・信頼できる親族や知人がいれば、一時的に身を寄せることができないか相談する

など、家にいる時間を減らすことができないか考えてみましょう。
この時治療も関わってくるので、まず医師やカウンセラーと相談するのがマストです。
ある程度距離を置くことで、家族関係が良好になることもあります。

step3.を強行した私が、大人になって思うこと

家族関係も悪く、周りに頼れる大人もいなかった私は

「お願いです、入院できませんか…」

とstep1からstep3へと段階を飛ばして入院に至りました。

とにかく家にいるのが辛い。学校辞めれば?と言われ、そんなこともできないの?と言われ、期待外れと言われ…とにかく辛かった。

あの時の私は「どうしてこんなに辛いのに誰も助けてくれないの?」と、誰かに助けてもらうことばかり考えていました。
私が、私が、と考えてしまい、親がどう思っているかは想像もしませんでした。

もっと厄介なのは、私は病気でなければ今まで助けてくれた人たちに見捨てられるかもしれないと思っていました。病気を治してはいけない。病気のふりをし続けなければならないと。そんな状態では治るものも治りません。

大人になった今思うのは、人のせいにすることばかりで自分に向き合わず、周りの気持ちも考えていなかったなということ。
親どころか私自身も病気だと思いたくなかった。
でも病気でない私を理解してくれる人はいないと思っていた。
人のせいにしてばっかりの人に、寄り添おうなんて思いませんよね。助けてくれた優しい人に対して、「この人たちは私が病気でなかったら見捨てるかもしれない」なんて思うなんて失礼ですよね。

あなたは自分が精神疾患になってしまったことを恥ずかしいと思っていませんか?なってしまった自分をずっと責め続けていませんか?

精神疾患は誰しもがなる可能性のある病気です。何も恥ずかしいことはありません。少し頑張りすぎてしまっただけ。
まず自分の病気をちゃんと受け止めることから始めましょう。
もしかしたら少し楽に生活できるようになるかもしれませんよ。


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