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【睡眠姿勢と腰痛管理】

Umito / カラダ・コンサルティングの山本健太です!
理学療法士の資格を持って地域で予防の活動に取り組んでいます!

・睡眠について最低限知っておいてほしい情報
・睡眠習慣を見直す情報 を発信します!

前回は、マイクロナップと呼ばれる非常に短い睡眠についてお伝えしました!今回は、腰痛に対する睡眠姿勢について考えていきます!

同一姿勢よる組織変化

普段あなたはどんな姿勢で寝ていますか?ごろごろと寝返りを打つ人、環境や身体的な要因で1つの同じ姿勢で寝続けている人、精神的な安心感のある姿勢など人それぞれだと思います。しかし、長時間を同じ姿勢で過ごす睡眠は、組織学的な変化をもたらす可能性があります。

粘弾性組織は、持続的または反復的な低伸長な荷重負荷に対して脆弱であり、機械的および粘弾性の変化を起こします。 60 分間繰り返し低負荷を受けたネコの脊椎の靭帯は、同じ脊椎の対照靭帯と比較して、炎症誘発性化学物質の発現が著しく増加していることが示されています。これは周期的負荷を受けた靭帯における急性炎症および組織劣化を表します。同様に持続的な非対称睡眠姿勢は、ヒトの脊椎構造の変化を引き起こす可能性があります。特にうつ伏せの睡眠姿勢は、脊椎組織への負荷を増加させ、目覚めたときに脊椎の症状を引き起こしやすいと臨床的に考えられています。

睡眠姿勢による腰痛管理

睡眠姿勢によって脊椎の痛みが増減する可能性があり、睡眠姿勢に対処することで脊椎の痛みの発症を減らすことができると報告されています。横向きの睡眠姿勢は脊椎の症状が予防されると報告されており、これは腰痛を患った方は経験があるのではないでしょうか。

そして、仰向けに関しては、ある研究では腰痛のリスクが 1.9 倍高まることが報告されています。腰痛を軽減するために仰向けと横向きの睡眠姿勢を組み合わせることが推奨されています。同じ姿勢に偏ることは組織学的変化を考慮した上でも望ましくなく、マットレスの硬さも腰痛管理には重要です。

マットレスの硬さと腰痛の変化について調査した研究では、柔らかい硬さ、中程度の硬さ、硬い硬さのうち、中程度の硬さのマットレスが腰痛の軽減に貢献する可能性を示唆しています。腰痛のある人は、寝返りを妨げず脊柱のアライメントが崩れない程度マットレスを使用し、寝返りがスムーズに行える身体の柔軟性は確保していきましょう!

参考文献
Caggiari G, Talesa GR, Toro G, Jannelli E, Monteleone G, Puddu L. What type of mattress should be chosen to avoid back pain and improve sleep quality? Review of the literature. J Orthop Traumatol. 2021 Dec 8;22(1):51. doi: 10.1186/s10195-021-00616-5. PMID: 34878594; PMCID: PMC8655046.

Cary D, Briffa K, McKenna L. Identifying relationships between sleep posture and non-specific spinal symptoms in adults: A scoping review. BMJ Open. 2019 Jun 28;9(6):e027633. doi: 10.1136/bmjopen-2018-027633. PMID: 31256029; PMCID: PMC6609073.

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