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呼吸パターンからみた体幹(腹圧)の安定性について
皆さんこんにちは!
リハビリナレッジです!今回リハビリナレッジメンバーの梅本くんがアウトプットしてくれました!テーマが【呼吸パターンからみた体幹(腹圧)の安定性について】です!
今回も無料公開です!
姿勢を安定させるためのインナーマッスルはとても臨床で大切になってきます!臨床で是非活かしてください!
はじめに
人が生きる上で必要な呼吸ですが、1日に約2万〜2万5千回もの呼吸を行っており、その呼吸パターンが崩れていると、呼吸をするたびに身体に悪影響を与えてしまう可能性があります。
呼吸の主動作筋である横隔膜は、ローカルマッスルの一部であり、腹圧を安定させるためにも重要な役割を果たしています。そのため、呼吸パターンが崩れている=横隔膜が機能していない=動作時に腹圧が安定せず、四肢の機能不全を招くということが言えます。
横隔膜は固有受容器が少ない組織であり、鍛えることよりも、使いやすい状態を作ることが重要です。これは臨床の経験からも非常に大切だと感じる部分です。
⚫︎呼吸パターン
臨床現場で観察しやすく最低限見るポイントとしては、以下の点が挙げられます:
• 肋骨角
• 頸部周囲筋の過緊張
• 肩がすくんでいないか
• 肩が巻いていないか
• 腹直筋が過剰に働いていないか
• 吸気と呼気の間に「吸止期」があるか
これらの要素のどれか一つでも崩れていると、効率の悪い呼吸パターンに陥っています
⚫︎腹圧
詳細な説明は省きますが、腹圧はよく円柱状に例えられ、その構造は以下のように表現されます:
• 天井:横隔膜
• 底面:骨盤底筋群
• 前面:腹横筋
• 後面:多裂筋
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身体の中にこの円柱状の構造があるとイメージし、例えば骨盤が前方にスウェイすると、底面だけが前方にずれ、腰椎が過伸展してリブフレアの状態になると、天井部分が前方にずれます。これにより圧が均等にかからなくなり、腹圧が抜けた状態になります。綺麗な円柱状を作ることをイメージしながらアライメントを整えるだけで、腹圧は勝手に安定し、横隔膜も機能しやすい状態となります。
⚫︎アプローチのポイント
腹圧を安定させるためのアライメントを作る上での基準は、ASIS(上前腸骨棘)の直上に第10肋骨がある状態とされています。
臨床では、このアライメントが取れない原因を探し、個別にアプローチします(具体的な方法は個々のケースにより異なるため省略します)。また、前もたれ座位や仰臥位といった強制的にアライメントが整いやすい環境を作った上で呼吸を促したり、四肢のex.をします。
そうする事で、上肢でいうと前鋸筋が機能しやすくなったり、下肢でいうと腸腰筋が機能しやすくなります。
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