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#テレビドラマ感想文
守りし者として、強くあれ。『牙狼〈GARO〉ハガネを継ぐ者』
2024年現在のシリーズ最新作にして、道外流牙の10周年という節目に放送された『ハガネを継ぐ者』は、新しいスタッフによる新機軸が盛り込まれたチャレンジングな一作で、かつて主人公交代という「新」に果敢に挑んだ“流牙らしい”組み立ての連続ドラマであった。そしてその試みは、大胆であるからこそシリーズに新しい風を吹き込んだ結果の面白さに満ちたもので、私個人としてもかなりお気に入りの一作になってしまった。
もっとみるその闇は、黄金を塗り潰す。『牙狼〈GARO〉-GOLD STORM- 翔』
『牙狼〈GARO〉』、というか道外流牙シリーズ強化月間として、放送当時から数年ぶりに『-GOLD STORM- 翔』を見返してみる。早2作目にして、流牙と莉杏、二人の阿吽の呼吸が微笑ましい。
『闇を照らす者』の続編として製作された本作は、ボルシティを出た道外流牙と莉杏の新たなる闘いを描く、劇場版+TVシリーズ2クールの長編である。前作の監督は横山誠氏が務めていたが、今作ではシリーズ生みの親で
悩ましき新機軸にして、熱血の良作。『牙狼〈GARO〉〜闇を照らす者〜』
シリーズ最新作『ハガネを継ぐ者』の前に、道外流牙シリーズを振り返っておきたい。そう思っていたはずなのに、いざ実行に移す頃には『ハガネ』の放送も終了していて、夏服をタンスにしまい込む季節にまで持ち越してしまったのは、ひとえに自分の怠惰ゆえ。令和ライダーに浮気をしていた先月までの自分を、呪う羽目になってしまった。
という要らない前置きを踏まえて、『牙狼〈GARO〉〜闇を照らす者〜』を観た。かれこ
『仮面ライダークウガ』をまだご覧になっていない方に向けた文章
ありがたいことに、仮面ライダー作品を観た感想を綴っていると、noteなりX(Twitter)なりで、感想を頂戴することがある。好意的なものもそうでないものも、あるいは誤字脱字のご指摘も、素人の文章にリアクションをいただけるのは、モチベーションとして非常に大きくて、この場で感謝申し上げます。
その中で一つ、好意的かつ親切なものですよ、という前置きの上で(許可をいただき)掲載させていただくと、「
熾烈さと今っぽさのあいだ。『仮面ライダーギーツ』
先日、『仮面ライダーゼロワン』をTVシリーズから後日談のVシネマに至るまでを鑑賞した。感想としては、「悠也、なんでそんなことするの、悠也……」であった。人間と人型ロボット(AI)の共存の可能性を一年かけて積み上げ、しかしその希望を本編完結後のVシネマで一気に振り出しか、あるいはそれ以上に苦しい局面にまで引き戻す物語展開に、一人で阿鼻叫喚するしかなかったのである。
なぜこのようなことになったの
“共に生きる”ために、傷ついていく。『仮面ライダーゼロワン』
先日の『仮面ライダーウィザード』に関する記事を投稿する際にかこつけて流してみたこちらの質問に対し、最も名前が多く挙がった作品が、『ゼロワン』だった。
平成という一国家の元号を私物化し、あまつさえそれを総括せんとする異常なうねりを見せつけた『ジオウ』の後番組として、令和ライダー第1号という華々しいスタートジャンプを決めた『ゼロワン』。この作品については私も過去2つのnoteを書かせてもらってい
希望も絶望も、受け入れて生きてゆく。『仮面ライダーウィザード』
先日から『仮面ライダー鎧武』『烈車戦隊トッキュウジャー』を続けざまに観たことで、10年前のことをぼんやり考えることがある。あの頃はまだ学生として無限にも思えるモラトリアムを過ごしていたが、今や社会人として、ある程度の責任を課せられる立場になってしまった。
これを喜ぶべきか悲しむべきか、その受け取り方は日によって反復横跳びを繰り返している。でも結局のところ時は戻せないのだから、成人として見なさ
役割を選ぶ正義、役割に縛られる闇。『烈車戦隊トッキュウジャー』10年越しの帰郷。
先日、『遊☆戯☆王』周りを全部終えたので、次は短めの作品でも観るか、ということで、『烈車戦隊トッキュウジャー』を再び1話から観てみた。
そう、恐ろしいことに、この身体はすでに47話程度では「短い」としか感じないようになってしまっている。
※以下、『烈車戦隊トッキュウジャー』のネタバレを含む。
なぜ今さらトッキュウジャーなのかといえば、中盤に明かされるギミックを知った上で最初から再走すれ
新機軸と原点回帰のハイブリッド『ウルトラマンブレーザー』と、『大怪獣首都激突』が放つミニチュア特撮の輝き
ウルトラマンブレーザー。初報の段階からこれまでの作品とは異なる雰囲気と風格をまとって我々の前に姿を現した巨人は、長きに渡るシリーズの中でもかなりの挑戦作であったことに、異論はないはずだ。
劇場作品の出自ながら度々作品を跨いで登場し、後輩ヒーローのまとめ役を努めたゼロ。新たなTVシリーズの嚆矢として始まった『ギンガ』からバトンを繋ぎ、10年の大台を突破したニュージェネシリーズ。その歴史の中で、
10年ぶりの『仮面ライダー鎧武』Reステージ(4):キミはこの力、どう使う?
とあるきっかけから10年ぶりに追いかけることになった『仮面ライダー鎧武』、その1話を再生したのが一週間前の金曜日ということは、この短い期間でTVシリーズ全50話を走破したことになる。その他のコンテンツを差し置いて優先順位トップに躍り出たフルーツ鎧武者の物語は、それほどまでの求心力を持っていた、ということなのだろう。今回は、37話から最終回まで。
本題に入る前に、全部やる、といった以上外せない
10年ぶりの『仮面ライダー鎧武』Reステージ(3):欲望と裏切り渦巻くこの世界で。
寝ても覚めても『鎧武』、労働中もずっと頭の中では「E-X-A (Exciting×Attitude)」が流れている。我ながら、とてつもないハマリ方をしてしまった。世は令和なのに、頭の中はまだ平成、どんなミラクルも起き放題 ユニバース・フェスティバル (Party P.A.R.T.Y)♪である。
果実でパーティと言えば、フルーツバスケット。今回どこを区切りとするか迷ったけれど、24話から36話
10年ぶりの『仮面ライダー鎧武』Reステージ(2):大人と大義に一撃を。
10年ぶりに『鎧武』熱が再燃。今回は15話から23話まで、お話の軸がオーバーロードに以降する前のカチドキ初登場回までを2クールとして、やっていきたい。
と、本題に入る前に、ひとまず『仮面ライダー×仮面ライダー 鎧武&ウィザード 天下分け目の戦国MOVIE大合戦』も併せて再見。この映画、前半パートの『ウィザード』完結編が好きすぎて、実は鎧武パート以降を本腰入れて観たことが、実はあんまりない。な
10年ぶりの『仮面ライダー鎧武』Reステージ(1):子どもと責任
『仮面ライダー鎧武』を観ている。今年が10周年の記念すべき年であり、とあるリクエストを頂戴したことも相まって、金曜の夜、焼酎片手にまずは1話を観る。続いて、2話、3話。気づけば土曜の夜に14話までを修め、2日間で1クール+αも観てしまった。面白い。面白すぎないか?鎧武って。
もしかすると、放送当時よりも、ハマっているかもしれない。もちろん、後の展開を知っているし、制作時の裏話やキャスト・スタ
絶対的な正義なき時代の、夢の守り人。その長い旅の果て。『仮面ライダー555』
『仮面ライダー555』全50話を完走した。異なる種族が、お互いの理想や夢に共感し手を取り合うかと思いきや、悲しいすれ違いや理不尽な横槍によって決裂する。あるいは、人間対人間、オルフェノク対オルフェノクにおいても争いが絶えず、よりパーソナルな思想の対立へと変遷していく物語は、話数を経るにつれよりパーソナルに、よりミクロに収束していき、ドロドロとした人間臭さ(愚かさ、とも呼べる)を煮詰めた群像劇に仕
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