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在庫の話③ お店は在庫でできている

いらっしゃいませ。
本日も小売王_マグロ大使のnoteにご来店有難うございます。
日曜は在庫の話。

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在庫なしは圧倒的に有利

前回、在庫が無くても売れる人たちについて触れました。後在庫もしくは無在庫の販売だと、資金繰りが圧倒的に楽になります。また仕入れがしっかりできれば利益幅も安定します。

これができれば商売としては非常に有利です。
「あるものを売るのは誰でもできる、ないものを売るのが技術だ」
少し大袈裟な表現ではありますが、それほどに優位性が出るのは事実です。

今のようなネット社会の誕生前、リアル経済が中心だった時代においては
「家具」や「家電」などはお店で販売しながらも、無在庫、後在庫での販売は技術として重宝されました。

では、どんな商品でも通用するかというと、やはり生活に近い商品や飲食物では難しい面があります。店側の技術面もありますが、それ以上に客の利便性を奪うからです。

必需品や高頻度品など生活に近い商品は、お店の「在庫」の中から選び買い求めるのが自然でここには楽しみも生まれます。ここにお店の存在意義もあります。

在庫はお店と共にある

お店とは「在庫」のための施設であるとも言えますから
「在庫」は店の規模と非常に似た意味を持つことになります。

「在庫」を増やせば客の要望はある程度満たされますし、大きく商売ができます。しかし在庫を無尽蔵に増やすと、経営が成り立りませんから、結果として客の要望を満たせなくなります。

在庫イコール商品のようでもあり、
何となく混同してしまうこともありますが
用語として確認してみましょう

「商品」とは販売する目的物
「在庫」とは商品や消耗品、原材料などを
    保有すること、もしくはその高

「在庫する」と動詞で使うこともありますが、
その量や質を問うなど名詞として使われる場面が多いです。
つまり「店に抱えている商品」としての意味です。

在庫を持たないことが1つの技術であるように
在庫を「持つ」ときにも、その持ち方と量に技術があります。

品種や単品ごとに在庫量に濃淡をつけ、
全体としての量をコントロールすることです。

在庫と売り上げのバランスは資金繰りに直結します。
少ない資金で大きな売り上げを上げられることは利益を増やし、
それは顧客への還元が大きくできることを意味します。

在庫をあらわす効率数値

この在庫の持ち方を評価する指標が「商品回転率」です。
財務分析でいう「総資産回転率」と同じ考え方で、
いくらの元手でいくらの売上を生み出したか、という効率数値です。

基本的な式は以下の通りで、一般的には年換算で算出します。
【 商品回転率=売上高/平均在庫高 】
例えば月間売上高から算出する場合は×12をして年換算値を出します。

平均在庫が10万円の品種が月間で20万円売れていれば
20万/10万=2、これが月間の回転率で、
12をかけると「(年間)商品回転率=24回転」となります。

回転率が高いほど、投資に対する販売の効率は高くなりますが、
その分、こまめに商品を手配(発注)し、納品(陳列)することになりますから、総じて作業量(=人件費)は増えます。

ここにも適切なバランスが必要です。
しかし、その「適切」な回転率は
商品分野や売場面積などによっても変わるので一概に数値化できません。

ですから自店の状況や商品分野ごとの「適切」な数値を
どう導き出すかという考え方と裏付けがもちろんありますが、
ここで一旦違う指標に目を向けてみましょう。

「商品回転率」は小売りでは広く用いられる指標ですが、
アパレルや食品関連の業種や分野で
使うことが多いのは「在庫日数」です。

つづく

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