在庫の話② 在庫が無くても売れる人たち
いらっしゃいませ。
本日も小売王_マグロ大使のnoteにご来店有難うございます。
日曜は在庫の話。
👉前回はこちら
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今回から「在庫すること」について
小売り分野も離れて見ていきたいと思います。
今週のポイント(目次)はこちら
無いものを売るスペシャリスト
在庫を持たずに売り上げを上げることが
技術だという考え方があります。
技術だというからにはその見返りがあります。
資金繰りの圧倒的改善です。
代金(もしくはその一部)を受け取ってから商品を準備するからです。
資金力の弱さをカバーすることが出来ます。
場合によっては手元資金を増やすことにもなります。
原価+利益を先に受け取り、それから原価を支払うわけですから
そのリードタイムの期間と利益の額は手元資金になります
この商売を高速回転させると、自己資本でも他人資本でもない
大きな資金が出現し、これを自己投資することで
ビジネスの急成長につなげることが出来ます。
単なるキャッシュフローが手元資金になるわけですから
この手法は「技術」と呼ぶに十分すぎる価値があります。
不動産や車屋さんなど、高額商品を販売する業種は
この技術を特化させたスペシャリストを
抱えることでビジネスを成り立たせています。
同じように見えるマンション販売も中古と新築では全く違います。
あるものを見せてどれがいいですかと選ばせるのと
建ってもいない新築を情報だけで販売するのは異なる販売手法です。
仕入れて売るのも苦労がある
原始的な商売は、まず商品を準備して販売します。
仕入れて売り上げるという流れですから
代金は支払ってから回収するということになります。
先行してお金が必要ですから、
商売の規模に資金力が問われることになりますし、
失敗をするとマイナス粗利があり得ます。
100万円で仕入れてきたものの、売れ行きが芳しくなく
値下げなどで80万円の売上にしかならなかった、といったケースです。
「在庫を持つ」商売ではここがリスクになります。
それに対して「在庫を持たずに売る」のであれば
損することが分かった時点で売らなければいいわけです。
この場合、基本的には販売による損失は発生しません。
ただし、仕入れルートが不安定であれば
このあとの仕入れる過程で損をすることはあります。
思惑度通りの価格で仕入れができなかった場合です。
机上では単純に見えるビジネスでも
現実には様々なことが起こりますからやはり簡単にはいきません。
このビジネスでは仕入れと販売の両面に技術が必要です。
「技術」と言わしめるだけあって、
その「技術」がリスクになります。
利益水準に直結するリスクです。
販売においては、商品の実物がないのに売るのですから
販売者、営業マンの販売力が問われます。
また、商品や会社を含めてある程度の信頼が必要になります。
これらは技術は人についてまわり、
ビジネスが個人に左右される一方で、
少ない資金力でビジネスを展開できる大きなメリットがあります
最近ではネット事業者やスタートアップ系でも
こういう技術を身に付け、
ビジネスを優位に進めようとしているところが多くなっています。
前払いが「健全」な分野もある
商品分野を広げて考えると、サブスク契約などもそうです。
サービス提供の前に契約をして月額料金などを支払わせる。
ですから商品やサービスの価値を感じさせることが重要となります。
従来の商売で言えば保険や顧問契約、
最近のものではサブスク、アプリケーション等は
その性質上、サービス提供の前に対価を徴収する必要があります。
テーマパークや動物園、美術館など入場料ビジネスもそうですね。
代金を貰ってからサービス提供したほうがお互いに「健全」です
後払いだと「気に入ったら金払う」になりかねませんからね
後払いは一見優良サービスのようですが、
弱すぎる立場を補うために販売者側が
詐欺まがいの手法を次々と繰り出します
「1か月無料」「初回だけ半額」「お試し」などを
フックにしたネット通販などで発生している
様々な販売トラブルにも何ら不思議はありません。
この手の商売を後払いで成り立たせるのは非常に困難なのです。
お互いの思惑が違いますから
化かし合い、騙し合いになります。
店側は餌を「いつでも解約」と安心させながらも
出来るだけ解約されたくない、本契約に持ちこみたいのが
偽らざる本音ですし、
初めから「お試し期間」だけを満喫するつもりの消費者も
決して少なくはありません。
客側もできるだけ払いたくないですからね。
つづく
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