在庫の話④ 週でも月でも「在庫日数」
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日曜は在庫の話。
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分かりやすい「在庫日数」
在庫と売上のバランスを評価する「商品回転率」に代わり
アパレルや食品分野では別の効率数値が用いられることがあります。
この分野の特徴は商品の「鮮度」「季節性」が非常に重視される点です。
家電や文房具でも商品価値に影響しますが、アパレルなどの分野では「鮮度」「季節性」が商品価値を顕著に左右します。
夏物を秋に在庫していてもそれは価値のない在庫となりますし、
夏になった時点ですでに半減してることも少なくありません。
これらの業界は、在庫鮮度を数値化した方がわかりやすいので
「在庫日数」を使います。実際の表現は日でも月でも週でも構いません。
週でも月でも「在庫日数」
【 在庫日数=在庫高/売上高 】 が基本の計算で
「日数」で言うなら売上げも1日当たり、
「月数」で言うなら売上げも1月当たり、で計算します。
月に100枚売れるシャツを300枚持っていれば
3か月分在庫であり、60日分在庫であり、約13週分在庫です。
1/4年分在庫と言ってもいいですが、
短い期間に対する指標ですから
鮮度感を考えたら日数や月数がわかりやすいでしょうね。
単純に夏まであと1か月の段階で、浴衣の在庫を2か月分持っていたら、「どうすんの?」となりますよね。必死に売るか、よその店に回すか、値下げするか
いずれにしても在庫処分のための行動が必要となり、なんらかの経費が増え、利益は減ります。
賞味期限1週間の食品を1週間持っていても基本的にはアウトでしょうね。期限日当日まで販売できるものではありませんから。
定番取扱いの食品の場合は更に先入先出の問題が加わりますので、持っていいのはせいぜい3,4日分です。
家でも使える「在庫日数」
「在庫日数」は直感でわかりやすい表現ですから、販売リミットがある業界では非常に便利です。在庫を消化(販売)するための目標も持ちやすいです。
通常だと1.5か月分の在庫をあと1か月で販売しないといけないとなれば、1.5倍の勢いで売れるように販売に力を入れようということになります。
違う見方をしてみてもこの指標はわかりやすく、非常に身近に誰もが使っているものだということがわかります。
この在庫が何日もつかということです。
洗剤があと1週間分しかないとか、包材在庫があと5日分なのに次の入荷が1週間後だとか。
業界を問わず、原材料や備品などで自然と使っている方も多いでしょうし、家庭でも使う表現ですね。
品揃えの中にスポット商品が多かったり、仕入れルートや商品を切り替えながら様々なところから仕入れている場合にも有効です。今の在庫であと5日営業できるから、○○までに次の商品(材料)を仕入れて来ようとか。
商品○○個分や顧客○○人分などといった表現も製造や飲食現場では自然に使っていることと思いますが、これも在庫日数の応用で、完成製品の個数や○○人前に置き換えたものです。
生鮮業界や飲食店、食品製造現場でもこれらは意図せずとも、
様々に使いこなしています。
この分かりやすさが「在庫日数」の最大のメリットです。
群馬産キャベツがあと2日分の在庫だから、明日の午後には千葉のキャベツを仕入れて来ようとか、レーズンパン80個分のレーズンを使い切ったら次はくるみパンに切り替えてちょうど金曜に新発売だなとか。
「在庫日数」は利便性や応用性が高く、会話や管理が成立するのであれば、現場レベルではこれだけで充分です。
その反面で利益計算や経営効率を表現するには少し遠回りになりますから、「在庫日数」は在庫管理をする指標としては「商品回転率」の下位互換として捉えらることも多いですが、決してそうではありません。
この2つが表現しているものは、
その見え方が違うだけで同じものを表しています。
つづく
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