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メガビタミン療法と栄養素⑦遺伝子と栄養欠乏

前章の続きです。

栄養不足からの障害/疾患は遺伝なのか

根本原因⑪疾患性・遺伝性栄養欠乏について、その名を気にしてる人は多いと思います。

とくに発達障害は、遺伝的要因があるかないかよく論争になります。

遺伝的要素が全く関係しない疾患というのは、ほぼ存在しないと思いますが、その点に関して、事態はさほど深刻ではないことを解説します。

遺伝的要因その1:カスケード理論

栄養欠乏が遺伝子によって引き起こされることは、三石巌という学者が究明した「カスケード理論」が説明しています。

これは「摂取したタンパク質が体内で何に使われるか、その優先順位は遺伝子で決まる」という理論です。

薄毛が遺伝しやすいのもそういうわけです。
タンパク質の用途として「毛髪」の優先順位が限りなく最下位に近いので毛が薄くなるのです。

ではどうすればいいか?

タンパク質を十分に摂ればいい。
それだけです。

カスケード(たくさんの段差でできる滝)の一番下までタンパク質で満たされるようにしてやればいいのです。

他の要因で毛が薄い人もいますが、少なくとも遺伝的要因の攻略は難しくないです。

遺伝的要因その2:タコ焼き理論

これは僕の命名です。
(三石巌・藤川徳美の研究なので根拠はもちろんあります。)

遺伝子はタンパク質のひな型(設計図)になっています。

精子と卵子から人間ができ、形が何十年と維持されるのは、DNAがタコ焼き機のように、ひたすら同じ型のタンパク質を複製しているからです。

(ガンは細胞中のDNAが何らかの原因で故障し異常な細胞を生み出す病気です。だからいろんな場所に転移します。)

複製しているのは細胞だけではありません。

体内の化学反応のON/OFFスイッチになる酵素も作り続けます。

酵素は、タンパク質に「補酵素」が結合して完成します。
補酵素の役割を果たすのが、ビタミン・ミネラルです。

タンパク質の設計図が悪いと、ビタミン・ミネラルと結合しにくい形になります。

鍵穴が精密でないと、鍵を突っ込んでガチャガチャ回さないと開かない、それと似た状況です。

これも遺伝子が関係する発達障害/精神疾患の原因ですが、じゃあどうすればいいのか?

ビタミン・ミネラル側の量を増やす。
それで解決です。

形が悪くて結合しにくいケースは、流れてくるビタミン・ミネラルの分子を、酵素タンパクがうまくキャッチできない状況です。

そこにある分子の量を増やせば、タンパク質はいずれ結合して酵素となってくれます。

酵素をきちんと生産するために、ビタミン・ミネラルだけでなくタンパク質自体の大事さも強調されているのです。

三石巌・藤川徳美によるメガビタミン理論は、このような極めて単純なシステムで、疾患の遺伝的要因を克服する方法です。

なので、「発達障害は遺伝するのか?」についての僕の見解は、
他のあらゆる疾患と同様に、「なりやすい体質が遺伝することもある」程度です。

「遺伝的要因」という言葉を使うと、逃れられない運命みたいなイメージがありますが、遺伝子って意外と大したことをしていないのです。

少なくとも医学・栄養学で解決に十分手が届くケースはいくらもあります。

おわりに

体内の栄養素を適切な量に保つというのは、発達障害/精神疾患の根本治療において基礎の基礎でもあります。

ですがその分、安価・独学でやりやすい領域でもあるので、僕の参考にした下記の書籍等に目を通してみるのも有用だと思います。

著者のブログには、発達障害/精神疾患の治療例が豊富に書かれています。

というか、この先生すごく熱心なファンが多いですね。
治療界隈の権威のひとりだと思います。

栄養素は僕たちの生活にとって身近なモノだからでしょう。

僕のフォロワーの人にも独学で試している人が多くいます。

僕としては、栄養素はマインドフルネスと同じで基礎にすぎず、これだけで完治するケースは少ないと思います。

基礎を押さえたうえで、内科的治療心理療法を並行していくことが、健康になるための過程と考えて下さい。

以上です。

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