『「お邪魔します」が「ただいま」になった日』予約受付開始&目次紹介
一昨日興奮のままにnoteとTwitterで予告をしたのだけれど、新刊『「お邪魔します」が「ただいま」になった日』(略して『おじゃただ』)の表紙ができました。
め、めっちゃかわいい……!!!
さすが編屋さつきさん……!!!
彼女の紹介や表紙ができるまでのこまごましたエピソードはまた別の機会にみっちり語らせてください。
そして素敵すぎる表紙に舞い上がり、STORESでの予約注文も開始しました。
『「お邪魔します」が「ただいま」になった日』1000円+送料
「つる・るるるエッセイ2冊セット」1800円+送料
おかげさまで、昨夜までの段階で10冊ほど注文をいただいております。
どわ〜、よかった〜!ありがてぇ〜!!
ちなみにnoteへのコメント&注文の一番乗りはKaoRuさん。
今年もチェコへの発送、任せておくんなまし!!
去年は到着が大幅に遅れたり、なぜかいろんな色のスタンプを押されて私の家に差し戻されてきたりといろいろあった海外発送。
到着の連絡が来るまで「いまどのへんかな……もうヨーロッパ入ったかな……まだヒマラヤ山脈あたりかな……」とソワソワとGoogle Mapでシュミレーションしまくってしまうので、テレパシーが使えるタイプの伝書鶴とか雇えたらいいのにと思ってしまいます。
ともあれご注文いただいた部数はしっかりと確保し、文学フリマ東京の終了後を目処に順次発送させていただきます。
「原稿書けないどうしよう」
「注文全然来なかったらどうしよう」
「『「お邪魔します」が「邪魔」になった日』って夫がからかってくるのがウザすぎてどうしよう」
ここ最近はそんな悩みに悶々としていたものの、ようやく原稿も仕上がり、無事に注文もいただいて、バジリスクのごとく夫を睨み殺し、ちょっとずつ心が落ち着いてきました。
これからは少しずつ制作秘話や当日お手伝いしてくれるnoterさんの紹介などを書きつつ、当日に向けて準備していければと思っています。
そんなわけで本日は、目次のご紹介。
本書は「心もとない実家暮らし」「うららかな一人暮らし」「夢うつつの二人暮らし」「番外編」の4章立て構成です。
今回強く意識したのは、「引き出物感」。
ちょうど結婚の時期(10月末)と文学フリマの時期(11月20日)がややかぶっているので、親族や結婚を祝ってくれた友だちに配れたらいいなぁと思っていて。
私の生い立ちから一人暮らし、そして夫と同棲・結婚までをぐるっと収めるような形になりました。
章ごとに簡単に紹介します。
小学生くらいの頃の学校・家族をめぐる話をたくさん入れた章。
こちらはすべてnoteからお読みいただけます。
「五十音~」や「語り継がれる~」を読むとずいぶんと恥ずかしがりな子どもだったんだなぁと思う一方、「タイした~」「根暗な~」では、わりと大胆な嫌がらせ(?)も仕掛けていて。
内弁慶のくせに自分が悪と認めた者には容赦しない、そんなタイプだったのかもしれません。
大学生~社会人になってからの、一人暮らしの喜び爆発の章。
前著『春夏秋冬、ビール日和』に掲載したタイプの話を多数載せています。
それにしてもこのころの私、ほんとにイキイキしてるなぁ。
一人で好きなときに好きなものを食べられる、飲める喜びを全身で謳歌していたころの話です。
特にお気に入りなのは、「大人の証」。
この「アーモンドクッキー」と赤い字で書かれた黒い箱を見かけたら、ぜひともみなさま買ってほしい。
怪しさとおいしさを兼ね備えた、蠱惑的なクッキーなんです。
ていうかこのクッキー、布教用に文フリに持っていこうかな。
当時彼氏だった夫の話、2編書き下ろしました。
「仲よく見えるふたり」はプロポーズ当日の話、「独身最後の全裸ビール」は入籍届を出す直前の話。
ちなみに掲載すべきか悩んだのは「ミッチーの私服」。
本文では「ミッチーの私服がわからない」と投げっぱなしで終わっているけど、その後Twitterでベイベー、男子から私服を教えてもらったし、「続・ミッチーの私服」とか「カーテンみたいなシャツを着て」にも続いているし……。
でも「カーテン~」は、できれば写真と併せて読んでほしいなぁ。
そんなわけでどこまでミッチーシリーズを載せるかをめぐって悶々としたものの、とりあえず今回は「ミッチーの私服」のみに留めておくことに。
いつか「ベイベー、男子のみんなでミッチーファンブックを作ろうぜ!」みたいなノリが生まれないともかぎらないので、その時に備えてマガジン「シリーズ・ミッチーの私服」はこれからもじわじわ更新していく予定です。
「番外編」はもう、全編書き下ろしのスペシャル版!!!
「ハポンのスッポン」は大学2年生のころのお話。
スペインの小さな町で、イサベルというおばあちゃんと二人暮らしをしていたときの話です。
まさかスペインでスッポンを使うことになるとは。
そしていよいよゲストのご紹介!!
なんとなんと!今回のゲストエッセイは、推しへの愛が熱いことで知られている、あの戌亥さんです。
実は戌亥さん、前著『春夏秋冬、ビール日和』を作ると決めて「きっかけは、いつも祖母」にビビりながらその旨を書いたときに、真っ先に灼熱の長文DMをくださったんです。
その長文のなかの一節に、こんな言葉がありました。
「決めてました」!?!? いつ?!?!
ちっとも、ちっとも知らなかったんですけどー!
そんな熱い思いを秘めてくださっていたとはつゆ知らず、とにかくびっくり。
その熱さに驚き慄きながらも、「こんなに熱く推してくれている人がいるのだから、絶対にあとには引くまい」と決意できました。
あとのDMで彼女からえっらい勇気を出して連絡してくれたと聞いたけれど、当時はこちらも「本出すって言っちゃったけど、どのくらい楽しんでもらえるんだろう、買ってもらえるんだろう……?」と緊張で吐きそうだったので、その言葉が本当に本当にありがたくって。
その言葉をがっちり掴んだまま今年、埼玉の喫茶店にファミリーで来ていただいたときにお話ししたときに「あのときのお言葉は、まだ有効ですか……?」とおそるおそる迫り、エッセイを書いていただきました。
そんないきさつで書いてもらったのが、オーストラリアの小学校でボランティアをしていたときのエピソード「青く澄み切った瞳の天使」。
美少年との爽やかな思い出。
一緒にいた時間は長くはなくても、ずうっと忘れられないエピソードってあるよねぇとしみじみしてしまう作品です。
こちらはぜひとも広く読んでほしい超力作なので、『おじゃただ』刊行後しばらくしたら戌亥さんのnoteでも公開していただく予定です。
で、さらに贅沢なことに、「おわりに」も戌亥さん。
戌亥さんの解説系文章、好きなんですよねぇ。
去年の夏のピリカグランプリで「すまスパ賞」に書いていただいた講評がとってもとっても嬉しくって。
エッセイスト戌亥と解説者戌亥、両方ご登壇いただくことはお願いできますか……?とずうずうしくお願いしたところ「ここまできたら持てる力全て注いでやり倒しましょう」と鬼ヶ島まであと一歩のところまで来た桃太郎のごとく頼もしいお返事をいただきました。
そんなわけで今回戌亥さんには、美少年(天使)に対しても私に対しても、惜しみなくその推し力を注いでいただきました。
いっそのこと、この本のあだ名「推し本」にしようかな。
そう思ったところでハッと気づいたのだけど……「代筆屋の恋」はイケメン小学生の金子くんを推す話だし、「私のヒーローを探して」は炒り豆を、「大人の証」はアーモンドクッキーを推す話だし、「ミッチーの私服」もこれをきっかけに私はミッチーを推すようになったわけですし、そして夫のことは、一応これから生涯推していく予定だし……。
考えれば考えるほど、「推し本」がしっくりきてしまう。
いろんな形の「推しへの愛」が詰まった、そんな一冊になりました。
どうぞお楽しみに!
【著者紹介】
つる・るるる
1994 年生まれ、湘南育ち。
従姉との二人暮らしを経て埼玉県で一人暮らしを始め、2021年エッセイ集『春夏秋冬、ビール日和』を刊行。
約7年付き合った彼氏と2022年10月末に結婚し、苗字がア行からナ行になる。
好きな食べ物はぬか漬けとインドカレー、好きな映画は『バーフバリ』。
『きりえや偽本大全』『きりえや偽本シネマ大全』(現代書館)、『一度寝ただけの女になりたくなかった』「4年経っても、手を出してこない彼氏のことがけっこう好きだ」(河出書房、知らぬ間に講談社にて漫画化されていた)などにエッセイ掲載。
noteでは、
note公式コンテスト #やさしさにふれて 審査員特別賞(春名風花さん) 、
ピリカグランプリ(ピリカさんと愉快な仲間たち) すまスパ賞、
グリフィンの物語(橘鶫さん)、
恋愛×読書コンテスト(ともきちさん、yuriさん) グランプリ(読キュン賞)などを受賞。
【書籍情報】
A6判並製
162頁
装幀・装画:編屋さつき
印刷所:株式会社 栄光