【小学校社会科ざっくり要点】授業づくり3つのポイント ~1時間の枠組み編~
小学校の教員は基本全教科、その中でも授業づくりが難しいと言われる社会科
単元の考え方については以前こちらに整理してみました。
しかし、「そもそも1時間の授業の組み立てが分からない」という声は根強く聞きます
今回は、1時間の授業づくりの方向性がスッキリする(かもしれない)、1時間の枠組みを考えるポイントを整理していきます。
1位「今日の学びは単元のどの段階?」
ランキング形式ですが、今回は1位からいきます。
なぜかと言うと、これが枠組みを考える上での重要度の順、かつ手順になるからです。
まず、その1時間が、単元の中でどのような学習段階なのかを整理します。
導入に近い、問いをつくる時間なのでしょうか?
情報を集める時間なのでしょうか?
それとも、集めた情報を整理する時間?
もしくは、単元の問いの解決に向かう時間?
単元末に、これからの社会へのかかわりを判断する時間?
自分の学びをふり返る時間?
1時間だけで考えると右往左往しがちですが、単元の中での位置取りがはっきりすれば、1時間の方向性が明確になってきます。
ここが定まってくると、おのずと「どのように学ぶか」が絞り込まれてきます。
例えば、情報を集める段階なら、資料やタブレット等を使った調べ学習、もしくは見学やインタビューによる情報収集といった選択肢になってきます。
整理する段階なら、白地図や年表といった社会科特有のモノから、思考ツールなどで情報を整理するのもアリです。
2位「授業後の子どもの姿は?」
1で、単元のどの段階が明確になっていれば、次はその1時間の授業後の子どもの姿、つまり目標設定です。
ココで重要なのは、具体的な姿を複数イメージしておくことです。
やってしまいがちなのが、ベストの姿をイメージしてしまい、何とかそこにもっていこうと躍起になってしまうことです。
いわゆる、教員が引っ張る授業になってしまうことがしばしばです。
また、目標を達成した姿は1つではないはずです。
授業後の姿が複数あれば、子どもの多様な学びを受け止めることができます。
最高の姿…ナンバーワンやオンリーワンを描きがちですが、最低ライン…「ここまでできれば良しとしよう」や、「~か、○○か、●●をまとめに書いていればヨシとしよう」といった、いくつかの着地点をもっておくことが大事です。
これができれば、授業中に焦ることが格段に減るでしょう。
3位「何を学ぶ?」
これらが定まってくると、1時間の授業で、具体的に「何を学ぶ」べきかの判断がつきやすくなります。
単元におけるその1時間で、授業後の姿に向かうために、何の教材や情報が有効か、ということです。
授業の方向性に合致していれば、扱うべき資料や情報です。
また、思考して捉える段階であれば、何を捉えさせるか、ということになります。
この辺りは、実際に組むときは↑2の、授業後の姿のイメージと行ったり来たりになるかと思います。
正直「この資料じゃなきゃ解決できない!」という授業は、あまりないように思います。
もちろん全てではないですが、あるとすれば、教師がそのような流れを作ってしまっているか、絞り込みすぎている可能性も考えられます。
これも、↑の2で考えたように、いくつかの選択肢や候補をもった上で授業に臨む方が、子どもも学びやすいのではないでしょうか。
目標達成への道のりは、1つではないですから。
4終わりに
いかがでしたか?
もしかしたら、ちょっと抽象的になってしまったかもしれません。
1時間1時間で悩むよりは、単元として目標を達成すれば良いので、1時間がうまくいかなくても、どのように修正しようかなと考えていけば良いのかなと思います。
もちろん、修正しきれないのはまずいですが笑
しかしながら、やはり重要なのは、基本は単元スパンで考えることかと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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