腸の炎症と副腎の疲労
腸の炎症
『リーキーガット(腸漏れ)症候群』というものを聞いたことがありますか?
腸に炎症が起こり腸壁にある細胞同士に隙間ができ、毒素や細菌や未消化のものが漏れ出してしまうことを言います。
それにより起こる症状が
筋肉痛、関節痛、胸やけ、息切れ、お腹が張る、腹痛、消化不良、不眠、記憶力の低下、不安感、意欲がわかない、疲労感、神経過敏、食欲低下、じんましん、喘息、アトピー、PMSが重くなる
などです。
そして長期間にわたる腸の炎症は、糖尿病、高脂血症、肥満、認知症などの進行を早めてしまいます!
腸の炎症を避けるために、次のものには気をつけましょう。
・グルテン(小麦)
・カゼイン(乳製品)
・白い砂糖や果糖ブドウ糖液糖
・加工食品
・トランス脂肪酸
これらを摂り続けると腸に炎症が起こり、炎症を抑えるためにコルチゾールというホルモンが分泌されます。
コルチゾールの働き
血糖値の安定、血圧を上げる、炎症を抑える、ストレスを軽減する、など
腸が炎症をおこしていると、そこに対してコルチゾールが使われ続けてしまい、それ以外の血糖値や血圧やストレスへの対応ができなくなります。
その結果、コルチゾールを分泌している副腎が疲労し分泌が悪くなります。この状態が慢性的に続くと負のスパイラルにハマり慢性疲労やちょっとした症状が取れなくなります。
【副腎疲労の負のスパイラル】
『疲労やストレスがたまる』→『暴飲暴食や甘いものを食べる』→
『腸の炎症が起こる』→『コルチゾールが消費される』→
『副腎が疲労する』→『コルチゾールが減少』→
『ストレスを緩和できない』→『暴飲暴食や甘いものを食べる』
負のスパイラル
副腎疲労の負のスパイラルが起こると、コルチゾールが不足して血糖値が安定しにくくなり、ストレスを緩和しにくくなります。
そして血糖値が不安定で乱高下するようになると、集中力の低下、眠気、イライラ、うつ症状、不安、頭痛、疲れやすいなどの症状が慢性的に出てきます。
日常で以下の項目に当てはまりやすい方は要注意です。
・甘いものやジュースを毎日摂る
・空腹感があるとお菓子を食べる
・食後に強い眠気を感じる
・イライラ、不安感、恐怖心がある
・集中力が低下している
・動悸や頭痛がよくある
・肩こり、筋肉痛が慢性的にある
・安定剤や抗うつ薬を使用してもあまり効果がない
暴飲暴食や甘いものを食べることは血糖値を上げるので気をつけている方も多いと思いますが、気をつけすぎて低血糖になっているパターンもあります。食事の間が空きすぎたり、急激に血糖値を上げてしまった反動でも低血糖になります。
低血糖は夜間に特になりやすくその場合、歯ぎしりや食いしばり、中途覚醒、肩こり、頭痛などが起こることが多いです。
そんな状態の方は、寝る前に一口ハチミツをなめるようにすると睡眠中の低血糖を避けることができます。
血糖値の問題は食事のとり方で改善できるので、食事の仕方を見直しましょう。
負のスパイラルから正のスパイラルへ
ここまで『腸の炎症』『副腎の疲労』について話してきましたが、解決方法は実はシンプルです。ちゃんと負のスパイラルから抜けられます。
砂糖や小麦(グルテン)を避ける
これにつきます!!食事で腸の炎症さえ起きなければ負のスパイラルは回避できます。ストレスの原因を断てるならいいですが中々難しいと思います。それよりも【食事】で身体を壊さない・汚さない方が現実的です。疲れた時に糖分を摂りたくなるのは、脳が幸福ホルモンを分泌して紛らわそうとしているからです。
ですが、紛らわしたところでしっかり休まないと疲労やストレスはいつまで経っても取れません!!
ダラダラ夜更かししたり、テレビやスマホを眺めていたりしても疲れは取れません。しっかり寝ましょう!!
その他の方法でも『腸の炎症』『副腎の疲労』を解消したい方は次のことに気をつけましょう。
腸の炎症には
・豚レバーや卵黄は炎症を悪化させるアラキドン酸が含まれるので控える
・アマニ油、エゴマ油に含まれるαリノレン酸で炎症を抑える
・魚に含まれるEPAで炎症を抑える
・腸壁修復の為にビタミンA・亜鉛の多い食材を摂る
ビタミンA:ウナギ、レバー(豚は避ける)など
亜鉛:牡蠣、アワビ、牛肉、カツオ、煮干し、スルメ
・ボーンブロス(鶏、豚、牛、魚などから煮出したスープ)を摂る
副腎疲労(血糖値コントロール)には
・サラダ(食物繊維)→おかず(タンパク質)→ごはん(糖質)の順番で食べる
・オリーブオイルやアマニ油をかけて食べる(糖の吸収が緩やかになる)
・食後に軽めの運動をする
食事は自分の身体を造る大事なものですが、同時に自分の身体をコントロールするためのものでもあります。体調に合わせて食事をしたり、不調を起こさないための食事も大切です。
体に炎症を起こして疲労や不調を溜めないように心がけましょう!!
Amanoteでした