ひろし@実践で使える栄養学

サプリメント開発/パーソナルトレーナー/スクール講師/20店舗以上のパーソナルジムの研修担当/予防医学士

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最近の記事

【タウリン】長生きする人は摂取している栄養素

今回のnoteで学べること ・タウリンのすべて ・タウリンと死亡率 ・浸透圧調整 ・胎児と子供の関係性 ・生活習慣病の予防 ①タウリンとは基本情報 タウリンとは、含硫アミノ酸の一種で、体内で合成することができます。 体内には約60g程存在しており、主に心筋や筋肉、目の網膜、脾臓、脳、肺、骨髄などに存在していますが、体内の全タウリン量の50~80%は筋肉に存在するといわれています。さらに、免疫細胞にも高濃度で含まれます。 また、無味無臭ですのでドリンクなどに溶かしても飲んで

    • 【栄養指導の根本】胃の働きを強くする方法

      今回のnoteで学べること ・ヒトの消化の流れ ・日本人は胃が弱い? ・胃が弱いことによる弊害 ・胃を強くする栄養や食材 今回は胃を強くする方法を解説していきます。 どんなに良い栄養素を摂取しても、それが消化吸収されなければ意味がありません。 特に日本人は胃が弱い傾向にあるため、胃を強くすることは栄養指導において必須の知識になります。 栄養指導をしている方で正しい指導をしているはずなのに結果が出ていない人は必見の内容になります。 ①ヒトの消化の流れ「ヒトのカラダは食べたも

      • 【AGEs】を防ぐにはビタミンB6が必須

        今回のnoteで学べること ・ビタミンB6の役割 ・ビタミンB6と糖尿病の関係性 ・糖化を抑制する方法 ビタミンB6の働きというとアミノ酸代謝が真っ先に出てきます。 しかし、ビタミンBは糖尿病を防ぐのに非常な働きがあります。 糖尿病を防ぐということは糖化を防ぐことにもつながりますので、予防栄養学的な側面でも非常に重要になります。 ①ビタミンB6の役割ビタミンB6は、ブドウ糖、脂質、アミノ酸、DNA、神経伝達物質の代謝を調節する約150の反応の補因子です。さらに、活性酸素種

        • 【○○が鍵】ニキビを防ぐ栄養学

          今回のnoteで学べること ・ニキビの生理学的な要因 ・チョコレートとニキビ ・血糖値とニキビの関係性 ・ニキビに効果的な栄養素 思春期からニキビに悩む方は多いと思います。 筆者も思春期の頃はニキビに悩まされていました。 また思春期をしぎても完全にニキビは消えず悩まれている方も多いのではないでしょうか? 今回はニキビに悩まれている人の救いになるnoteになればと思います。 ①そもそもニキビの原因とはニキビの主な原因は、皮脂分泌の増加や皮膚の炎症、ターンオーバの乱れ、バク

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        • Molecular nutrition(分子栄養学)
          11本

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          食欲を科学する

          今回のnoteで学べること ・食欲調整の根本的なメカニズム ・満腹中枢と摂食中枢 ・食欲を司るホルモン ・食欲を抑制する方法 ①食欲を操る視床下部大脳の下の間脳にある「視床下部」は、体温の維持、呼吸、代謝などを維持する機能があります。そして、食欲を調節する役割もあるのです。 満腹中枢と摂食中枢 視床下部の「腹内側核(VMH)」と「外側野(LHA)」には満腹中枢と摂食中枢と呼ばれる摂食を制御する中枢があり、それぞれ交感神経と迷走神経が接続しています。 つまり、VHMが刺

          【テアニン】現代人に摂って欲しい栄養素?

          今回はテアニンについて解説していきます。 テアニンは主に緑茶や紅茶に含まれるアミノ酸です。 抗ストレス作用で有名ですが、今回はその他に効果にについても取り上げていきたいと思います。 ①リラックス効果言わずもがな、テアニンの一番有名な効果でしょう。 お茶を飲むと一息ついたような安らぎを感じるかことがありますが、これは主にテアニンによる効果によるものです。 実際に、104人の参加者を含む5件のランダム化比較試験のレビューでは、4件の試験がL-テアニンとストレスの多い状況を経験

          【テアニン】現代人に摂って欲しい栄養素?

          ビタミンDとマグネシウムは親友

          今回は「ビタミンDとマグネシウムの関係性」について解説していきます。 ビタミンDを摂取しているけどなかなか効果を体感できないという人には時非常に参考になるかと思います。 少しマニアックな内容となりますが、そもそもこのnoteを読んでいる人は相当な栄養マニアだと思いますから問題ないでしょう。 ①ビタミンDとマグネシウムはセットで個人差があるビタミンDの効果 ビタミンDの恩恵は素晴らしものがありますが、臨床的には効果が出る時とでない時の差があります。 実際にも結腸直腸癌や総

          ビタミンDとマグネシウムは親友

          【知らないとやばい】閉経後の食事指導

          このnoteを読まれている方は女性や女性に食事を指導される方々ではないのかと思います。 今回は女性に食事指導する上で大切な「閉経後の食事指導」について、分かりやすく解説していきます。 ①閉経後の変化閉経とは そもそも閉経の定義とは何なのでしょうか? 閉経とは「最終月経から12ヶ月以上無月経」である状態のことです。 つまり、月経周期が終わったことを意味します。 閉経は女性であればいつかは訪れるものです。 そのため、女性に食事指導をする人はもちろんのこと、女性の方も閉経後

          【知らないとやばい】閉経後の食事指導

          糖質制限とグリシン

          筆者は定期的なケトジェニック食を推奨していますが、何ごとにもデメリットはあります。 今回はその一つである「グリシン合成の減少」についてです。 非必須アミノ酸のグリシンは体内で3-ホスホグリセリン酸→L-セリン→グリシンという流れで合成されます。 図:解糖系の流れ Wikipediaより しかし、この経路は糖質を制限すれば滞ってしまうわけです。 そのため、グリシンの合成量が低下するというわけです。 グリシンの合成量が低下すると一番心配なのが、コラーゲン合成の問題でしょ

          中年女性にアルギニン、ロイシン、グルタミン、ビタミンを摂取させたところ主観的な疲労とシワ数が改善されたとのこと。 大豆プロテインとグルタミンパウダー、エランバイタルを摂取するのが手っ取り早いでしょう。 Ⅰ:眠気 Ⅱ:不安 Ⅲ:不快感 Ⅳ:活力不足 Ⅴ:精神的明晰さの欠如

          中年女性にアルギニン、ロイシン、グルタミン、ビタミンを摂取させたところ主観的な疲労とシワ数が改善されたとのこと。 大豆プロテインとグルタミンパウダー、エランバイタルを摂取するのが手っ取り早いでしょう。 Ⅰ:眠気 Ⅱ:不安 Ⅲ:不快感 Ⅳ:活力不足 Ⅴ:精神的明晰さの欠如

          ロイシンはタンパク質合成やインスリン分泌を促進させるため筋肥大や筋分解抑制には非常に有効なのは有名は話です。 ある研究では、炭水化物+プロテイン+ロイシン摂取群が炭水化物群と炭水化物+プロテイン群に比べてトレーニング後の筋分解を抑制したとのことです。

          ロイシンはタンパク質合成やインスリン分泌を促進させるため筋肥大や筋分解抑制には非常に有効なのは有名は話です。 ある研究では、炭水化物+プロテイン+ロイシン摂取群が炭水化物群と炭水化物+プロテイン群に比べてトレーニング後の筋分解を抑制したとのことです。

          ビオチンについて語る

          栄養学と生化学が大好きな豊田浩史です。 普段はパーソナルトレーナーやサプリメント開発に携わっています。 今回は「ビオチン」について少し解説していきます。 筆者は最近このビオチンの恩恵は強く感じています。 ビオチンは皮膚炎症予防因子として発見され、ニキビの治療などにも用いられいて、2mg摂取し始めてからニキビが大きく減っていることを感じています。 食品中のビオチンはアミノ酸のリジンと結合した形で存在します。 摂取すると、タンパク質の分解を受けて、ビオシチンやビオチニルペ

          糖化はなぜやばいのか

          栄養学と生化学が大好きな豊田浩史です。 普段はパーソナルトレーナーやサプリメント開発に携わっています。 今回は「糖化」について解説していきます。 近年はアンチエイジングの話題が出ると必ず糖化の話が出てきます。 糖化とはアミノ酸に糖質が結合することです。 「メイラード反応」とも言われます。 まずはアミノ酸と糖が結合すると「アマドリ化合物」ができます。 アマドリ化合物の代表的なものが「HbA1c」になります。 HbA1cの血中濃度が高いと糖化がたくさん発生していることに

          尿酸は悪者じゃないんだよ

          栄養学と生化学が大好きな豊田浩史です。 普段はパーソナルトレーナーやサプリメント開発に携わっています。 多くの人は尿酸=痛風というイメージがあるのではないでしょうか。 しかし、尿酸は強力な抗酸化物質でもあるのです。 スーパーオキサイドや過酸化水素はSODやグルタチオンなどの生体抗酸化酵素によって消去できます。 しかし、ヒドロキシラジカルや一重項酸素を消去できる生体抗酸化酵素は存在しません。 尿酸は血液や細胞内に存在して、水溶性の活性酸素を除去してくれます。 特にヒドロ

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          思考停止の食事指導

          栄養学と生化学が大好きな豊田浩史です。 普段はパーソナルトレーナーやサプリメント開発に携わっています。 今回は「思考停止の食事指導」について話します。 栄養学を少し学ぶと以下のように言い出す人がいます。 ・糖質制限は疲れやすい ・果物は果糖が含まれているからダイエット時に食べていけない ・夜遅くにご飯を食べていけない 上げたらきりがありません。 全ての学問において共通ですが、すぐに断言する人は無知です。 「タンパク質が必要である」などという普遍的なものは置いておいて

          ビタミンB6が不足しがちな人

          栄養学と生化学が大好きな豊田浩史です。 普段はパーソナルトレーナーやサプリメント開発に携わっています。 トレーニングを始めると肝臓の数値が上がる。 社会人になって肝臓の数値が上がる。 これらはよくある現象です。 特にこの肝臓の数値と深く関わっているのがビタミンB6になります。 これはアミノ酸を代謝するALTやALSといった酵素の補酵素として利用されるためです。 筆者のnoteを読んでいる方はB-50などを摂取しているので不足はしていないでしょう。 しかし、無駄に消費

          ビタミンB6が不足しがちな人