糖質制限とグリシン

結論
糖質を制限すると解糖系による3-ホスホグリセリン酸の合成が低下することによりグリシンの合成量が低下する

筆者は定期的なケトジェニック食を推奨していますが、何ごとにもデメリットはあります。

今回はその一つである「グリシン合成の減少」についてです。

非必須アミノ酸のグリシンは体内で3-ホスホグリセリン酸→L-セリン→グリシンという流れで合成されます。

画像1

図:解糖系の流れ Wikipediaより

しかし、この経路は糖質を制限すれば滞ってしまうわけです。
そのため、グリシンの合成量が低下するというわけです。

グリシンの合成量が低下すると一番心配なのが、コラーゲン合成の問題でしょう。グリシンはコラーゲンの主要成分のため、グリシンの合成が低下すればコラーゲンの合成が低下することが考えられます。

さらには、抑制性神経伝達物質としても働くため過度な興奮状態なども引き起こす可能性もある。

つまり、ケトジェニック食や長期の糖質制限下ではグリシンは必須アミノ酸扱いしても良いのかもしれませんね。


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ひろし@実践で使える栄養学
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