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音楽商売

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音楽流通業界で働いてて考えた、仕事とお金と音楽のあれこれ。
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出版物の総額表示義務化したら死ぬ(色々と)

出版物の総額表示義務化したら死ぬ(色々と)

今朝Twitterで“出版物の総額表示義務化に反対します”のハッシュタグを見て何事か?と思ったら、ああそういうことか…と。

一難去って、また一難 ぶっちゃけありえない!!

︎全然プリキュア世代じゃないのに、思わず脳裏に去来しました。いやもうホントまじありえない。

すでに色んな方が意見表明してるとおり、このルールを強行した場合のデメリットをまとめると

①今現在国内にある全ての出版物の値段表記

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この際だからついでに考えようぜ!ライブハウスの環境問題

この際だからついでに考えようぜ!ライブハウスの環境問題

DokkoiseHouseのツアーが中止・延期になりました。

諸々の状況を見渡して、選んだ対応です。誰もわるくないししょうがない。

ライブハウスが他の施設に比べて感染しやすい環境であるかどうかは、データが集まってみないとわかりません。首都圏の通勤電車と比較してどうなのか。コンビニで感染する確率がどのくらいなのか。わからないことだらけの中で、みんながみんな、色々なことを判断しなきゃいけない。判断

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半分のゆくえ

一般的にどんな商品の販売店も、仕入れ価格よりも高い値段で売ることで、その差額を利益にしてます。簡単な算数のもんだいですね。

しかし前の記事で説明したとおり、CDは販売価格が作り手によって決められています。となると、どこで利益を生むんだろう。あれ?

って思いません?思いますよね?(入社当時、私はここで混乱しました)

はい、そんなわけでここで掛け率という数式がでてきます。

売上があがったときの

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おなじねだん

CDは新品であれば、日本全国どこでも同じ値段で変えます。

そんなん当たり前やん?と思われるかもしれませんが、例えば食べ物とか日用品の販売価格ってお店が決めますよね?毎日同じ値段とは限らないし、同じ日でも店によって値段は違います。

これは独占禁止法で自由な価格競争を妨げるのを防ぐために、売値を固定しちゃだめだよって定められているから。

じゃあなぜCDは違うのかというと「再販売価格維持制度」とい

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作る・売る・暮らす

作る・売る・暮らす

NIGELLA(ニゲラ)という洋服ブランドがあります。

服はふだんそんなに気にかけてなくて、たまに買うとしたら無印かGUかearthなんだけど、でもNIGELLAのお洋服は大好きで展示会のたびに遊びに行ってる。

ブランド、といっても街のショーウィンドウには飾られてないし、大量生産品ではない。かよこさんという素敵な女性がひとりで全てやってるのだ。

かよこさんと出会ったのは、私がDokkoise

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かかるものはかかる

音楽とお金のことについて考えてたら週末になってた。一週間て早いな。

勤め先がCDの流通会社で、要はレーベルさんとCDショップを繋ぐ役目のところなんだけど、個人アーティストからは「売上の半分持ってく奴ら」として目の敵にされがち…というとすごく拗ねた言い方だけど、まあ持ちつ持たれつもアーティスト側の方が身を切りすぎてない?と思われてしまうのも事実です。

元々、商業音楽って作るのも売るのもぜーんぶ会

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