「歩行禅のすすめ」
今度は、古本屋で見つけた千日回峰行満行者、塩沼亮潤さんの本。
仏教系の極意は、自分を律して、徹底的に「祈る」ことにある。
歩行禅とは、ウォーキングしながら、「ごめんなさい」(懺悔)と「ありがとう」(感謝)を交互に唱えて、自分に向き合う瞑想(坐禅)をするというものだが、俺もリハビリ・ウォーキングをする中で、瞑想することと丹田呼吸法は取り入れても良いかもしれない。
宗教とは、決して「信仰」するものではなく、「共感」するものだから。
人生の指針となると、たいていポジティブでいることが基本であるが、俺は、人間とこの世界を知るためにも、自分も含めて、負の感情や苦しみをも否定することなく、見つめていたいと思うのだが。
この身体になってから、とりあえず様々なリハビリを実践して来たが、麻痺が改善したかと問われれば、ハッキリとは、その成果をいうことはできない。そもそも成果や努力の結果とは、気付けば後から付いてくるものであり、いちいち振り返って確認するものでもないし、ない場合もあるのだ。それでも続けることに成果じゃなくて価値があるものだと考える。
それに、日々のホンの小さなことの積み重ねが、とんでもないところに行くただ一つの道だと俺も思う。
人間は自らが作り上げた世界に存在しているのではなく、大自然が作った世界で生きているだけだ。どんなに孤独を気取ってみても、他人も含めて、たくさんのしがらみの中にいることは否定できない。誰かの世話になって、不快な思いをさせながら生きているのだ。…諸法無我。
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