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働かずに珈琲飲んでたい
標準的な中流家庭でも心理的に自立していない親に育てられると、世間体や他人からの目を気にする人間になってしまう。なぜなら僕が30代になってもそれに苦しんでいるから。
加藤諦三さんとの出会い
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突発的に辞めた仕事で落ち込んでいる時に奥さんが「この本読めば?」と言ってくれたのがこの本。
自営業が長いこともあり、周りに働き者が多かった。僕はその中で育ち、ボロボロになる父親の背中や、汗だくになりながら何億も稼ぐ同業者に囲まれ「僕もそちら側の人間になる。」と意気込んでいた。歪んだマインドと働いていた環境が僕を奮い立たせていた。
死んだ魚の目で生きていたくはない
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愚痴を言いながら、現状維持をし続ける人達の意識の低さが僕は受け入れられなかった。
不安に思うなら行動や勉強をすればいいではないのか?
群れる事よりも、一人で勝ち続ける美徳を勝手に作っていた。そうすることで、世間的にいつか成功し自分の自信のなさから解放されると信じていた。
仕事こそ人生
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僕は人生に仕事を捧げ、苦しんでいる人達を見てきた。それと同時に尊敬もしていた。利益を生み多くの人たちの生活を支えているのだから、かっこいい。そんな僕が30代で実家の廃業で悩んでいるのが意識が高すぎて空回りしている事だ。何者かになれると信じると同時に、何か成し遂げなければ時代に取り残されてしまう自営業の難しさを体感してきていたので、企業での熱量が分からない。
とはいいつつ出来る事は特にない
ここで何か秀でる能力があるのであればよかったのだけれど、残念ながら僕は平凡だった。仕事が大変になれば休みたくなるし、何かをしようと思って勉強するけど、時間があればサボる。本当は意識がそんなに高くなかったのだ。中途半端に危険物乙四や専門的な資格を持っていたが、社会を肩で風を切れるほどのエネルギーは残念ながらなかった。それでも自分自身は何かを成し遂げて充実した仕事人生を送らなければならないと自分を責めていた。
本当は仕事したくないんだよね
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30代半ばで色々な挫折を味わい、自分の幼少期の家庭環境に向き合った結果
できれば仕事をしたくないし、体が痛くない程度にずっと寝てたい
とクズ発言を奥さんに告白した。この発言をした後に30年間縛られていたであろう気持ちの抑圧が解けて体が軽くなった。働きたくはないし、楽をしていた。これが僕なのだ。周りや世間体ばかり気にしていて認められなかった。仕事に人生を捧げていない人達が大まか世の中を支えている。その中にやっと自分が入れた気がした。多数決でいつも少数派のストイック側に周り、不安を抱えながら生きていたのだ。
HSP体質、家庭の抑圧、仮面幸福家庭、自営業が入り組み仕事へのハードルが高くなっていたけど、原因気づき自分で対処。これぞ認知行動療法って感じ。あとはおいしいコーヒーで楽しむ心があればなんとかなるっしょ。