それでは今日も坪内逍遥の「雅俗折衷之助が軍配」を読んでいきたいと思います。
「乾闥婆城[ケンダツバジョウ]」とは、乾闥婆の幻術によって空中に作り出された楼城のことで、「実在しないもの」の譬えです。乾闥婆も阿修羅も仏法を守護する護法善神である天龍八部衆であり、天・龍・夜叉・乾闥婆・阿修羅・迦楼羅、緊那羅、摩睺羅伽のことで、乾闥婆は音楽神、阿修羅は戦闘神です。
「鯨波」と書いて「ときのこえ」と読ませるのは、#908で説明した「鬨の声」と同じ意味で、戦場で士気を上げるために行なう決まった叫び声のことです。
読んでいて、いちばん頭を抱えたところを、みずから突っ込んでくれましたね!w
ということで、この続きは……
また明日、近代でお会いしましょう!