水切豆腐で湯豆腐しよう。
ようやく春らしくなりつつありますが、暖かい日があると思えば、またひんやりした夜が来たり、三寒四温という言葉が頭に浮かびます。この日の夜は“寒”のほう。ふと思い立って、久しぶりに湯豆腐を作ってみることにしました。
🍲湯豆腐の発祥は
今や全国どこでも冬の定番鍋のひとつになっている湯豆腐ですが、京都の南禅寺周辺が発祥とのこと。もともとはご当地グルメなんですね。
たしかに、今でも付近には湯豆腐で有名なお店が立ち並んでいます。
精進料理がルーツだったという話を聞くと、なるほどと思ったりもしますね。
🍲いつものあれで湯豆腐しよう
トケイヤkitchen流の湯豆腐で活躍するのは、もちろんこれ。
キッチンペーパーに包んで、ひと晩冷蔵庫でしっかり水を切った水切り豆腐です。
揚げたり焼いたり、いろんな料理に便利な素材ですが、今回はこれが湯豆腐になります。
🍲さあ、具材が揃いました
▢材料
・水切り豆腐
・昆布
・大根
・にんじん
・しいたけ
・ねぎ
煮込みに使うのはもちろ土鍋。我が家では冬に限らず登場しますが、特に寒い時期は大活躍しています。
昆布をお水に浸してだしを取ります。
真ん中に水切り豆腐を入れて、周囲に野菜を並べます。湯豆腐なのでほかの具材は野菜のみ。なんてったって、もとは精進料理ですからね。このほうが雰囲気も出ます。
でも、ボリュームがほしいときは、豚肉や鶏肉、肉団子なんかを入れてもいいですね。おうちごはんなら、そこは自由。あくまでメインにどどーんと豆腐を入れれば、それは湯豆腐です、うん。
🍲煮えた煮えたよ、湯豆腐煮えた
そんなこんないいつつ、火にかけます。
沸騰したら火を弱めて蓋をします。
コトコト10分ほど。野菜が柔らかくなるまで煮込めば完成です。
🥄漬けダレの材料
・ポン酢
・万能ねぎ
今回の漬けダレは、ポン酢に、小口切りにした万能ねぎを浮かべたシンプルスタイル。あとはあつあつの豆腐をすくって、タレにイン。はふはふいいつついただきます。
食べたときに気付くのですが、水を切ったお豆腐の食感が、けっこう元に戻ってるんですよね。それって、水切りする意味があるのか、と思うかもしれません。でもあるんです。
🍲水切りでだし染み染み
ひと口噛むと、ふわっと昆布のだしの香りがします。そう、水を切ったお豆腐が煮込まれる間に、だしをしっかり吸ってるんですよね。この香りと旨味、水切っておいてよかった。それをさっとポン酢にくぐらせたら、ぱくり。じんわりと口の中から温まります。
今回はなんとなく、甘酸っぱい味で食べたくてポン酢を選びましたが、お好みでめんつゆにつけるのもおすすめ。そのときは薬味には大根おろしもいいですね。
🍲〆のお楽しみ
そしてお豆腐と野菜を食べ終わったら、最後のお楽しみ。つけダレに土鍋の中の昆布だしをすくって入れる。そしてずずっとひと口。またひと口。
土鍋のおかげで、まだしっかりあったかいだしで割ったつけダレは、まるでおそば屋さんの〆に楽しむそばつゆのような美味しさです。
お腹に余裕があれば、そこにご飯を入れて、だし茶漬けならぬ、つけダレだし漬けにしてサラサラといくのもおすすめです。白菜や大根のあっさりしたお漬物を添えると無限に食べられそう。
まだ冷える夜もあるかもしれません。そんな日の晩酌にこんな湯豆腐。いかがでしょう。
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