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熱燗恋しやブリ大根
冬になるとむしょうに食べたくなる煮魚。実際に温かいだけでなく、食べることでほっと安心するザ・和食ともいえるその味に、気持ちまで温まるのがその理由かもしれません。
そんな煮魚の中でも冬といえば、やっぱりぶり大根が浮かびます。寒ブリ、大根。冬が旬の組合せです。
というわけで、さっそくぶり大根づくりです。
🐟まずは大根
🐟材料(2人分)
・ぶりのあら…1パック
・大根…1/6本
・こんぶ…1枚
・しょうが…2片
・醤油…1/4カップ
・みりん…1/4カップ
・砂糖…大さじ2
・水…3カップ
・酒…適量
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まずは食べやすくカットした大根の面取り。右がビフォー、左がアフター。角があるとそこから煮崩れやすいので、面取りすることでそれを防ぎます。
こういうアイディアは誰かが思いついたんでしょうね。何度も繰り返した豊富な経験の上に成り立った先人の知恵って本当にすごいと思います。
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大根は耐熱皿に載せてラップフィルムをかけたら、電子レンジで5分ほど加熱しておきます。竹串を刺してみて、すっと刺さるけど中心に少し抵抗がある、それくらいが理想です。
ちなみに大根の皮は捨てずにとっておきます。あとでちょっとした箸休めに仕立てますのでお楽しみに。
🐟ぶり大根を煮ていきます
ぶりは水に少しお酒を入れて沸騰させた鍋でさっと下茹でしてくさみを抜いておきます。茹でたらざるにとって流水でさっと洗い、汚れや血を取っておくのがおすすめ。
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調味料と水、昆布、しょうが1片、大根とぶりのあらをお鍋に合わせます。
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そのまま火にかけます。
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煮るときは強火で一気に。対流した煮汁が下から盛り上がるようにして、ぶりを包み込んでふっくらと煮あがります。この方法なら落しぶたはなくても問題ないと思います。
大根が煮汁の色に染まるまで10分ほど。炊けたら火を止めて、煮汁ごと冷ましておきます。一度冷める間に味が落ち着き、大根がしっかりと煮汁を吸って美味しく仕上がります。
🔪大根の皮でエコ小鉢
冷ましてる間にとっておいた大根の皮を使って箸休めを準備します。
🔪材料
・大根の皮
・梅干し
・塩
・みりん
・粒ごま
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きれいに洗った大根の皮の水気をふき取って千切りにします。
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ボウルに入れて塩を振って30分ほどおき、よく水気を絞ります。
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ボウルに種を取って叩いた梅干し、みりん、ごまを合わせます。
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全体をよく混ぜたらOK。塩もみしたときの塩と梅干しの塩分があるので、あえるときに塩はしなくて大丈夫です。
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大根の皮って、噛むとぱりぱりして、たくあんを千切りにしたみたいでいい食感なんですよね。梅の酸味もあって、爽やかな箸休めになります。
🐟いつもはビールだけど…
しっかりと冷ましたら大根に味がよく染みてます。関西弁だと“しゅんでる”というやつです。染みてる=しゅんでる。覚えておくと、どこかで役に立…つかどうかはお約束はできませんが、ワンポイント関西弁でした。
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食べる前にもう一度火にかけて、煮汁ごと温めなおします。
温めている間に、残りのしょうがを千切りにして、さっと水にさらしておきます。
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あとは盛り付けるだけ。甘辛い味付けでごはんもビールも進みます。
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といいつつ、寒い日の煮魚。いつもなら晩ごはんといえば、飲み物はビールなのですが、これはあれが恋しくなりますね。
日本酒。それも熱燗。
煮魚と熱燗。熱燗と煮魚。
この組み合わせって、日本の冬の食卓の中でも、とびっきり美的な組み合わせのように思います。
冬本番
熱燗恋しや
ぶり大根
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