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あいまいな世界をあいまいな自分で生きていく

仕事に友人に家庭に、さまざまな場面で他人に振り回されて、他人のために生きていませんか?

こんな状況に悩まされ続けると、人は正しい判断を下してスッキリしたいと感じ始めます。しかし、実際は正しい答えを求めて、正しい判断を下せたことは少なくはないでしょうか。僕も、しんどいから早くラクになりたいと回答を探すも、これだ!というような答えを出せることは、ほぼないと言っていいくらい、滅多にありません。なんとなくこうかなという答えを出して、自分をあいまいに納得させています。

先が見えない自分の将来、さほど好きでもない仕事、家族や友だちとの難しい人間関係、疲れ切っている自分の心……。抱える問題は人それぞれですが、共通するのは、解決が難しい問題に白黒はっきりした「答え」を出そうとして、かえって自分を追い詰めてしまっているということです。

「知らんがな」の心のつくり方より

本書「「知らんがな」の心のつくり方」(中島 輝 著)では、人はあいまいな思考と感情を持つものと割り切り、あいまいさを受け入れて、生きていくことを提案しています。

そしてあらためて気づいたのは、生きることがつらかったり、悩みや不安にさいなまれたりするとき、人は必ず「あいまいさ」を見失っているという事実でした。自分の内面のことであれ、他人との人間関係のことであれ、人は問題を解決しようとして正しい「答え」を探しはじめると、心や人間関係にゆとりがなくなり、どんどんしんどくなっていくものなのです。

「知らんがな」の心のつくり方より

こんな気持ちになったとき、筆者は「知らんがな」とつぶやくことをおススメしています。(知らんがなは関西の方で使われる「大丈夫だよ」、「ま、いっか」のようなニュアンスの言葉。)白黒つけようとする言葉に悩まされていると気づいたら、「知らんがな」と、気持ちを切り替える。

人はあいまいな考えと気持ちを持つ生き物。人生を充実をさせるには、あいまいさが必要です。今回は”自分で決めて生きていく”の章から、あいまいさを受け止め、自分の行動を自分で決めて生きていくコツを学びます。


〇他人ではなく自分が決める

他人の言われるままに動いても、ワクワク感はないし、上手くいかないとうろたえることが多くなります。

大事なのは自分で決めること。もし間違っていたとしても、自分で行動を決めてやり遂げられたことに満足できるはずです。

もちろん、自分で決めても不安になったり、オロオロしたりすることは誰にでもあります。でも、その結果がどうであれ、自分で決めて全力でやったことは覚悟を持って受け入れることができるはずです。思うようにいかなくても、別にいいのです。「これ以上はできない、というところまでやった!」という記憶だけは、確実に未来の自分に大きな自信を与えてくれます。

「知らんがな」の心のつくり方より

仕事でも、上司や先輩から言われるがままに実行して失敗したとき、相手への不満、自分で判断できなかった自分への叱責が生まれてしまいます。自分で判断できれば、こんなネガティブな気持ちがでてくることはありません。

あいまいな中でも、確固たる自分という存在を築くことが大事ですね。

〇こうしなければいけない、ということはない。自らで描いていく

人は誰しも、失敗を怖れて無意識のうちに現実から逃げてしまいがち。

波風を立てる、周りを気にしてしまうなど、余計なことを考えて、自分で決めることを拒否してしまうことが、失敗を怖れるものとしてしまいます。

そこでなにより必要になるのは、自分の「心の設計図」を自分で描く意識です。
誰かに、「これがあなたの設計図で、あなたがやるべきことなんだよ」と与えられたものに対して疑問を持ち、あくまで「自分の人生は自分で設計していくもの」と気づく必要があるということです。
そのため、わたしはいつも、「人生はいつでも軌道修正していいんだよ」と話しています。人生は自分で決めるものであり、そのための失敗なんていくらでもしていいのです。

「知らんがな」の心のつくり方より

他人の意見に従うということは、責任がないのでラクに感じますよね。ついついそっちにいってしまうのはわかります。でも、それが常態化してしまうと、自分を見失ってしまいます。

自分の人生は自分のもの。鵜吞みにせず、責任をもって人生を考える。


あいまいなものを求められているのに、出す答えは、明確・はっきりしたものを出さないといけない。これでは自分に負担ばかりかかり、追い込んでしまうのも当然ですよね。「知らんがな」とつぶやいて気持ちを切り替えることが大事。

あいまいな世界に生きるには、自分のあいまいさを認めないといけません。なにかあっても最終的にはなんとかなる。そう考えて、ラクに、肩の力を抜いて生きていきたいものです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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