マガジンのカバー画像

本や映画の記録

13
読書記録や書評、映画評などをまとめました。
運営しているクリエイター

記事一覧

『ニワトリと卵と、息子の思春期』繁延あづさ著 書評

「お母さんがなんと言おうと、オレは放課後ゲームを買いにいく!」。冒頭からいきなり親子の冒…

鳥羽和久
2か月前
18

『酵母パン 宗像堂』を読む。

この本『酵母パン 宗像堂』は、パン屋店主の単なるエッセイ本でもレシピ本でもなく、きわめて…

鳥羽和久
2か月前
19

新刊『「学び」がわからなくなったときに読む本』解説

2024年10月17日刊行の新刊、『「学び」がわからなくなったときに読む本』(あさま社)の紹介を…

鳥羽和久
4か月前
58

『さびしさについて』を読む

『さびしさについて』植本一子・滝口悠生(ちくま文庫)は、もともと自費出版として出された『…

鳥羽和久
8か月前
41

町屋良平『生きる演技』書評(改)

この小説『生きる演技』は、長編小説ならではの巻き込む力が暴力的なまでに強く、読んだ後は心…

鳥羽和久
8か月前
32

『庭のかたちが生まれるとき』山内朋樹著 キーワード集

『庭のかたちが生まれるとき』山内朋樹著(フィルムアート社)から、この本を読み解くキーワー…

鳥羽和久
8か月前
24

千葉雅也『センスの哲学』読後メモ

昨日、千葉雅也『センスの哲学』を台湾‐福岡の機上で読み終わったので、ここにメモを残す。 現代の「作品」は、フィールドワークなどを通して個別のコンテクストを拾い上げることに重きが置かれるし、作品の土台にある権力勾配について無自覚であってはいけない…というような昨今の「常識」に対して、旧来のマウント的な〈ツッパリ・フォーマリズム〉(しかしこのネーミングには単なる批判ではなくユーモアと敬意を感じる)ではなく〈平熱のフォーマリズム〉を推奨するのがこの本の中身だ。 フォーマリズムと

ケイコ 目を澄ませて(三宅唱)レビュー

 主役は耳の聞こえないボクサー、ケイコ。弟に「勝手に人の心読まないで」「話したからって解…

鳥羽和久
10か月前
17

古賀及子の日記文学 デビュー作『ちょっと踊ったりすぐにかけだす』について

タイトルに、デビュー作『ちょっと踊ったりすぐにかけだす』について、と書いてこの文章を始め…

鳥羽和久
11か月前
120

千葉雅也『意味がない無意味』について

千葉雅也『意味がない無意味』(河出書房新社)を読んだ。全体に緻密で難解ないわゆる「論文集…

鳥羽和久
1年前
48

精霊たちが出迎える

*以下は「週刊朝日」のコーナー「最後の読書」に寄稿した文章。人生最後 に本なんて手にする…

鳥羽和久
1年前
50

綿野恵太『「逆張り」の研究』メモ

今週末の金曜日に、綿野恵太さん、韻踏み夫さん、てーくさんを招いたクロストークが福岡・とら…

鳥羽和久
1年前
21

東浩紀『ゲンロン0 観光客の哲学』(第1部 観光客の哲学)レジュメ

『ゲンロン0 観光客の哲学』 東浩紀       発表者:鳥羽和久 2017年7月に東浩紀さ…

鳥羽和久
1年前
26