『二人だけのボーダーライン』
『二人だけのボーダーライン』 No.045
罪を犯した白髪の混じる男は、約30年の服役を終えたばかり
ある人のお墓に行く前に、どうしても寄りたい場所があった…
初めてデートをした純喫茶は、今もまだ潰れずに残っていた
僕は買いたての茶色いジャケット
君はピンクのシャツに花柄のストール
ケチャップがきいたナポリタンと無理して飲んだブラックコーヒー
この味も、君の照れ笑いも、僕をあの日に連れ戻す…
君のお父さんから借りた車で海辺をドライブ
取りたての免許でハンドルを握る君と戸惑