テニス上達メモ140.集中力が持続する「こんな工夫」
▶「1つ目」のミスの重さを知る
テニスというのは、自分がミスしたら得点が対戦相手に入るルールのスポーツ。
サッカーはゴールを外しても、自分が失点するわけではありません。
バスケットボールもしかり。
ですがテニスは、相手コートの枠内に、自分が打ったボールを入れられなければ失点(対戦相手が得点)するのです。
つまり、1つの、もっと言えば1つ目のミスが、重い。
▶試合では「なかったこと」
ですから練習で、1球目をバックアウトしたとしても、相手がつないでラリーを続行し、2球目以降に「とてもいいボールが打て続けた」としても、試合では「なかったこと」なわけですよね。
本番なら最初のミスで、ポイントは決着しています。
この部分を重視し、徐々に集中していくのではなく、1球目で、グッと入り込む。
その習慣作りのための、日常生活でできる工夫があるのでご紹介します。
▶一発で決める
それは、常日頃から「○○直しをなくす」という練習。
やり方は、簡単です(ですがやり続けるのは慣れるまでは、難しいかもしれません)。
何でもいいのですけれども、ボール拾いでボールの「つかみ直し」をなくす(1回でつかみ切る)。
コップや取っ手など、物の「持ち直し」をなくす(一発でつかみ切る)。
タイピングなら、「打ち直し」をしない(そのためには集中度を上げたり、キーを打つスピードを遅くしたりする工夫も必要になる)。
物の入れ直し、置き直しをなくし、すべてにおいて一発で決める。
▶1回目、1発目、1球目に集中する「習慣」
自覚してみると、私たちはこの「○○直し」を、実に多くやっていることが分かります。
ボタンの押し直し、洋服のかけ直し、ひもの結び直しetc……。
もしかして読者の方々も今、この文章を何度か「読み直し」したかもしれませんね。
しかし自覚がないから「読み直している」とすら、気づけないのです。
そして気づけないから、「イライラ」がいつの間にか始まっているというのが、「苦しみ」なわけです(関連記事「『念力』は苦しい感情の『万能薬』」)。
▶集中力が「持続する」わけ
やることは、ほんのささやかな「○○直し」をなくすように心がけるだけ。
1回目、1発目、1球目に集中する習慣が身につきます。
するとリズムができるから、2回目、3発目、4球目にも集中力が持続するわけです。
換言すると「○○直し」が多いと、作業や仕事がぶつ切りになって、集中できません。
先ほど「読み直し」についてご指摘しました。
話が脱線しますが、理解できないからといって、読み直しなどせずに、「どんどん進め」と背中を押すのが「高速大量回転(KTK)法」です。
読み進めているうちにも、人には能力の差に関わらず「ワーキングメモリ」に限界がある以上、片っ端から忘れていくから(恐らく本稿の1行目もすでに、忘却の彼方!?)、何度も読み返すのが急がば回れで、「一番速い世界最高レベルの学習法」です(関連記事「『急がば回れ』がいちばん速い」)。
下に「KTK法」の提唱者である宇都出雅巳さんによる最近のメルマガにあった文章を、引用させていただきました。
▶「心のレベル」が勝敗を左右する
テニスで言えば、アベレージプレーヤーに多発しがちな、リズムができていないため犯しやすい「1球目のミス」を、大幅に減らせる効果が見込めます。
練習でバックアウトした後、ラリーをつないで、それからどんなにいいショットが打て続けたとしても、それは「なかったこと」。
勝敗というのは技術レベルや体力レベルもさることながら、案外こういった注意の向けよう(心のレベル)によって左右されます。
そのための「○○直し」をなくす練習。
▶そして「優雅なプレー」が現れる
もちろん練習ですから、完璧にやろうとする完璧主義になって、できない自分を責めてしまいませんように(関連記事「完璧主義の人の『自己肯定感が著しく低い理由』と、テニスも仕事も家事も創作活動も『パフォーマンスが上がるとっておきの方法』」)。
先の関連記事「『急がば回れ』がいちばん速い」で紹介したとおり、何度も失敗する経験をするのが上達の早道でもあります。
なのでこの練習は、あくまでも遊び感覚くらいのほうが、楽しめます。
タイプミスしたら、打ち直せるけれど、テニスの試合ではそれは「なかったこと」。
練習を通じて、一発で決めるための集中力が上がってきます。
すると二発目、三発目、四発目と続きます。
その結果、粗さがなくなり、自然と余裕のある優雅なプレーにもなるのです。
即効テニス上達のコツ TENNIS ZERO
(テニスゼロ)
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