マガジンのカバー画像

演劇

23
運営しているクリエイター

記事一覧

DAY2 at 東京芸術劇場

DAY2 at 東京芸術劇場

連休2日目の今日。

嬉しいことに用事ができた。

昨日も行った東京芸術劇場で、円盤に乗る派と東京芸術祭の人達が企画したシンポジウムが無料で行われる。

夕方だ。

いつも、自転車で山手線一周をすると、ちょうどその時間に池袋を通る。

今日は午前から時間ができたので行こう。

まずは浅草。いつもの火鍋屋さんへ。

火鍋は相変わらず美味しかった。

少し気になったのは、火鍋屋さんと東京芸術劇場の地理

もっとみる
西尾久と、45+10と、東京芸術劇場とパリと

西尾久と、45+10と、東京芸術劇場とパリと

今日、55歳になりました。

普段、誕生日は言わないことにしています。
(おめでとう、とコメントをくださる方の返信が、何故かキツイのです)

今回は感慨深いので、書きたく思います。

前にも何度か書いた事がある気がするので、「あのことか」と分かる人は、適当に読み飛ばしてください。

 ◇ ◇ ◇

十年前の今日は45歳の誕生日。

確か4連休の初日でした。

私は知り合って間もない、近所にご実家の

もっとみる
熱と芸と能と

熱と芸と能と

地元での演劇のイベントが終わると次に、町に熱波が来た。

店の中の温度計は余裕で40度を超えている。

年々、さまざまな対策を増やして、冷房を入れなくても過ごせる様にしている。

暑くなる局面は、アドレナリンが出るのかも知れないが、少し気温が下がると一気に疲れが出る。

今日は雨でわりと涼しく、揚げた天ぷらが湿気を吸わないように店内、珍しく弱冷房をかけて湿度を下げた。

普段真夏でも冷房を入れない

もっとみる
尾久村節考

尾久村節考

私が小さい頃、ある家の二階で、おばあさんが夜な夜な叫んでいた。

私は小さかったので、なんでこんな変な人がいるんだろう、なんで病院に入れてあげないんだろ。

単純にそう考えていた。

大人になった。

すっかりそんなことは忘れていた。

 ◇ ◇ ◇

先日大盛況に終わった、地元での演劇のお祭りは1年前も、もう少し小さい規模で行われていた。

その演劇の練習の時だったと思う。

絶叫のような声が周

もっとみる
表現まつりは、表情まつりだった

表現まつりは、表情まつりだった

自分の店がある通りでの、演劇主体の2週間にわたるイベントが終わった。

これは、うちの商店街の中に拠点を持つ演劇の団体が、その拠点をシェアしているグループや個人に声をかけて、自分たちが追求している演技やスキルを表現し合おう、折角ならこの西尾久で、という自発的なイベント。

イベントスペースとして、野外を含め4つの場所を確保された。

個別にイベントスペースとして貸し出された個別の店や広場以外に、商

もっとみる
「わたしも生きるから、あなたも生きるんだよって無責任に言おう」TeXi’s インタビュー

「わたしも生きるから、あなたも生きるんだよって無責任に言おう」TeXi’s インタビュー

佐藤佐吉演劇祭実行委員会が、参加団体の魅力を紹介するため稽古中のお忙しい所にインタビューを敢行!第11弾はTeXi’sのテヅカアヤノさんにお話を伺いました!

みんなのオタクとして書いてます内田:自己紹介をお願いします!
テヅカ:テヅカアヤノです。演出とか脚本とかをやったりしてます。大学の時に「てぃっしゅ」を立ち上げて、21年の1月から今の「TeXi’s」に表記を変えました。
内田:変えたのは何か

もっとみる
天ぷら屋が、チェーホフの「かもめ」最後のセリフを放った話

天ぷら屋が、チェーホフの「かもめ」最後のセリフを放った話

うちの店の通りでは演劇のイベントが行われている。

休日の昼に、2つの公演を観た。

出演者それぞれの身体の特徴が活かされていた「探索者」。

小雨の中、野外で演じられた一人芝居は、生きる苦悩と雨がリンクして引き込まれた。

どちらにも、今の時代を生きる苦しさが織り込められていたのが、印象的だった。

その後、自転車で体を動かしたかったので、雨の中で上野まで行って、麻婆豆腐を食べて戻ってきた。

もっとみる
アゴラを乗せたタンポポの種はどこへ

アゴラを乗せたタンポポの種はどこへ

こまばアゴラ劇場が明日で閉館される。

演劇に縁がなかった自分。偶然、近所の縁で知り合った演劇ご夫妻のお陰で、アゴラ劇場にも数回行くことがあった。

都内なら自転車で行きたいところだが駒場は行きにくく、山手線の駅から歩いて行った。

近所には商店街が残っていて、「キッチン南海」もあり、食べに行くと店主が「平田オリザさんとか、良く食べに来るよ〜」と言っていたのが忘れられない。

最初に行ったのが、タ

もっとみる
あなたがいるから、世界は面白い

あなたがいるから、世界は面白い

ゴールデンウィーク前半の初日の夜。

誰も家にいない。

腰や膝の調子は良くなってきた。

3ヶ月ぶりに行くか。

行きつけだった、歩いて一分の「灯明」さんに行った。

相変わらず美味しかった。

特に旨い日本酒のお燗は久しぶり。こんなにお米の酒とは美味かったのか。

大人しく飲もうと、気をつけながら飲む。

時々、若いオーナーの富樫くんと話していると、間接的に、隣の若いご夫婦とも話をし出すように

もっとみる
耕す、は英語で言うとCultivate。町を耕すとCultureになる。

耕す、は英語で言うとCultivate。町を耕すとCultureになる。

今日は、いろんな終わりがあった。

①シン地主さんとの交渉が終わった
今まで長年お世話になっていた地主さんが土地を手放され、去年末に新しい地主に引き継がれた。
新しい地代や更新料の交渉が今日、終わった。
最初は絶望的な値段だったが、まあ、これならしょうがないだろう、という値段まで下がり、落ち着いた。
私の父と私の借地はそのまま更新だが、この際にと土地を買った人、この際にと土地を地主に売って出ていく

もっとみる
体に水分、心に演分

体に水分、心に演分

中学校3年の秋から英会話に通い出した。

有名女子高や大学が多くある町で、20人程のクラスの生徒は、ほとんど少し年上の女性だった。

アメリカのバークリー大学で小曽根真さんからピアノを学んでいた23歳の女性が、クラスの先生。

驚いた。

いろんな年齢の人がいるのに上下関係がほとんどない。レッスン中や、レッスンの後に(居酒屋に飲みに行ったりしていた)、いろんな話をしたが、私が何か言おうとして言葉に

もっとみる
悪人と、エリートと、往生と

悪人と、エリートと、往生と

中学校の頃だったのか、高校なのか。

悪人こそ救われる、という言葉を授業で聞きいた。

歴史だったのか、倫理だったのか。

善人でさえ救われるんだから、悪人が救われるのは当然という、鎌倉時代の親鸞の教えで「悪人正機」と言われている。

これは意味がわからなかった。

悪人とは、人を殺したり、人の金を盗んだりする人で、それでも救われる、なんて言ったら、勉強なんかしなくていいし、親の言うことも先生の言

もっとみる
一人芝居での一人観客。商店街での演劇。舞台は観客の身体⁈

一人芝居での一人観客。商店街での演劇。舞台は観客の身体⁈

歩いて30秒の所にあるコミュニティー食堂のおぐセンター二階で、辻村優子さんの「ほぐしばい~よみほぐし実践編~」を観劇してきました。

前代未聞の演劇。

俳優辻村優子さんと観客の、一対一の演劇。

ひとり芝居、ひとり観客。

舞台は、というと、おぐセンターの二階の空間とも言えますが、ある意味、観客の身体が舞台なんです。

辻村優子さんは俳優でありセラピスト。

身体をマッサージしてほぐしてください

もっとみる