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風景構成法を体験して
前に京都で風景構成法の体験ワークショップを受けた時に、僕が描いた絵です。
臨床心理士の方が四周をサインペンで枠取りした画用紙に、指示に従い、サインペンで川→山→田→道→家→木→人→花→生物→石の順に描き、最後に描き足したい物があれば描いて、クレヨンで色を塗ります。
風景構成法 について、最相葉月の「セラピスト」を読んで、ある程度知っていたにも関わらず、全く思いもかけない絵になりました。この描く順番が、独特なのだと思います。次にこれを描いてと言われると、すごく困ってしまう。難しいのです。それをなんとか1つの風景に構成しようとするから、思いもかけないものになるのではないかと、そんな風に感じました。やってみるまでは、考えもしませんでした。貴重な体験でした。
1人の臨床心理士につき、数人のグループに分かれて絵を描いたのですが、描き終わった後に、臨床心理士の方が見守る中、同じグループの方々と絵を見ながら感想を述べ合いました。グループの他の人の絵を見ると、同じ手順で描いたのに、似ている絵はありませんでした。感想もそれぞれに独特でした。(僕の絵は、最初に川と言われた時、昔行った西アフリカのマリのニジェール川が浮かんだので、あまり現代の日本人の描く川らしくないかもしれません。)
ニジェール川
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(下にも幾つか写真を載せました。)
その後、グループを解散し、他のグループの方々と、今度は絵を見ずに意見を交換するという、なかなかに考えられた構成の会でした。
この時はワークショップなので、グループに分かれて行いましたが、本来は1対1で、カウンセリングを継続的にやりながら、精神科医や臨床心理士が必要だと思ったタイミングで行うもので、これだけを見て何かが分かるというものではないとの事です。
風景構成法は、精神科医の中井久夫先生によって、統合失調症患者の治療の過程で生み出されたものですが、今ではもっと広い分野で応用されているようです。
(2019.2.9.instagram(philosophysflattail)に投稿)
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昔訪れた時の西アフリカのマリのニジェール川の写真↓
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