自己紹介・はじめに はじめまして。 西洋美術史や音楽に関する情報・知識をアウトプットし、より深めるためにnoteを始めてみました。浅く偏った知識ではありますが、知ってて損はない名画の話や、マニアックな画家の情報まで色々発信していこうと思います。まず今回は西洋美術史の学びへの入り口をお話しします。 ところで、皆さんは「美術史」と聞くとどういった印象を受けますか? ・大人の教養 と一番に思い浮かべるでしょうか。 ・遠い世界の専門学 と距離感を感じられる方もいらっしゃ
『かもめ食堂』 フィンランドで「かもめ食堂」というお店をもつ日本人女性が主人公。ふと出会う人間が人生のかけがえのない仲間になっていく様子がリアルで、その空気感がくすぐったい。この世のどんなにのどかな場所に行っても、寂しさや不安で足がもつれている人がいる。うまく歩けなくても、きっとはるか遠いかもしれないどこかで、思わぬ出会いに癒され、寂しさや怒りとかいうモヤモヤが少しほどけるのだと。 開店してからというもの一カ月間来客が無かったかもめ食堂の、記念すべき最初のお客さんとなった
2024年、年が明けてすぐ祖母が住む広島を訪れた。目に映しておくべき景色や美術館の数も多い広島で、「ひろしま美術館」だけはどうしても行かなければいけない。人は一度惚れてしまったら、それを確かめたくてなんとしてでも会いに行こうとする。 過去に「ピカソ展 青の時代を超えて」が開催された際にこのひろしま美術館を訪れた。ピカソは画家として生まれつきの天才だと言われている。どの時代にどこで展示をしたって人は喜び訪れ、感動し喉を唸らせる。その日の私は原田マハさんの小説に出てきたピカソの
野暮な質問かもしれないが、幸せとは何かと考えることがあるだろうか。 幸福は他人の目に映るものなのだろうか。 湿っぽい生活ばかりの私だが、本を読みながらボロボロと涙を流したのは初めてだった。 前回投稿した「苦労人が好き『リボルバー』」、実のところ『リボルバー』自体を最後まで読み終える前に書いたものだ。 写ったものを急いで描き落とさないと、生きているだけで忙しなく変色する景色が混ざって、目を取られているうちにとっくに色あせてしまう。物語の結末も知らないまま勢いの良い自分語りば
どうしたらこんな文が書けるのだろう。 こんなに人を引き込む魅力を秘めた文を描きたい。 イスに座り前のめりになることで折り曲がるお腹と背筋がぞくぞくする。身震いするほど寒いような、不快なほど体の芯が熱いような、訳が分からなくなる。 知ってる画家の人生、出会ったことのある作品が物語の中でリンクしていく度、自分のために書かれた文かのように思えて、嬉しくて目頭がジワっと熱くなる。 自分:学生として 美術史の沼にはまり、出会ったばかりの趣味を我が物顔で、立派な研究としてできたら
岡本太郎さんの『強く生きる言葉』を読んだ。 この言葉を求めていた。 これが足りていなかった。 やってみればいいじゃないか!とただ背中を押して 「他人が笑おうが笑うまいが自分の歌を歌えばいいんだよ」 ”ヘタレだと思ったならヘタレでいいじゃないか。”と。 日本に生きていると“頑張る人”というのは 直向きにコツコツとやっている大真面目者のことを言う。 そうでないと“頑張っている”に値しないからそれを目指していた。 違うんじゃないかな。 それぞれのやり方で、自信をもって行動し
心身共にくたびれたままで他人のアートに向き合ったのは初めてだった。 斜め前辺りからガンガンとどつかれる頭、既に空腹を通り越して不快感さえ覚える胃。目に映る全てが心を逆撫でしてくる。それらは積み重なった不摂生と成長期にこじらせたマイナス思考のせいだった。 強烈って 分かりきったことかもしれないが、主観にすぎない。 安らぎや世界共通の美を規則正しく表した物体があなたの目には意図せずこの世の中心に映るかもしれない。 反対に、創造主の爆発的で複雑なメッセージを詰め固めた物体があな
”ルビンの壺”というのは人の顔が向き合っているように見えたり壺に見えたりするあれのこと。 物事の見方は一度に一つしかできないってこった。 壺だと思ってみるとそれは壺でしかなく 顔だと思ってみると顔でしかない。 しかし一つ稲妻のような亀裂が入るとどうだろう、“壺が割れた”瞬間からそれは壺以外の何物でもなくなってしまったのだ。 そんな本に出合った。 本を読んだばかりだから口調が“それっぽく”なってしまうことを許してほしい。 出会い しばらくぶりに実家に帰った際、異文化
エリオットアーウィット。世界の第一線で活躍したフォトジャーナリスト。 知らない名前だと感じるかもしれないが、きっとどこかで見た作品をみつけられる。 京都、祇園にある何必館にて開催されている 「エリオット・アーウィットの世界 Elliott Erwitt展」 (2022/10/15(土)~2023/01/29(日)) という写真展について、自己流でレビューをしたものである。 出会い オーナーさんの脳内を具現化したような、カオスな空間に囲まれることができるカフェがある。フ
お久しぶりです。 このアカウントは美術に関する内容を取り上げることが多いですが、下書きが多数あるものの完成させることができずにいました。そこでジャンルに縛られず、私の中の最新のトレンドを発信することに決めました。 そして今回は切り替えて建築関連。 美術館などの日本だけでなく世界中の建築を多く手掛ける有名建築家、安藤忠雄についてです。 出会い出会いは私の大好きな町神戸から明石海峡大橋を渡った先にある、淡路島でした。中学生の頃に母親と淡路夢舞台温室 奇跡の星の植物館、隣接
こんにちは。 前回はタイムリーな話題に触れ、ゴッホに関する表面的な話をすることになってしまいました。しかし今回はゴッホと同じくクレイジー画家扱いされがちなアンリ・ルソーという画家の話です。 彼の魅力を十分に伝えるため、シリーズ化を試みています。このシリーズをきっかけにルソーを知る・認識を改めるきっかけになれば幸いです。 今回はその初めの一歩、私のルソーとの出会いからお話ししたいと思います。 出会い「オトナの教養講座」 一つ目の記事「西洋美術の沼について」にて、「怖い絵
早速二回目の投稿です。 前回読んでくださった方、本当にありがとうございます。 さて、丁度西洋美術史を深めようとnoteを始めた私の目にゴッホのニュースが飛び込んできました。 ちなみに皆さんはゴッホと聞くとどんな絵を思い浮かべるでしょうか ・自画像 ・ぐにゃぐにゃの空(夜景) ・ひまわり という印象が強いのではないでしょうか。 今回はそのうちのひとつ、「自画像」関するお話しです。 その前に 実のところ、ゴッホに関する記事を書く前にこの話をするのが本当に惜しい。という