摩訶不思議な心の世界「心理学編」
こんにちは!探究学舎のホッシーです。
現在三鷹校舎で行われている中高生向けのリアル授業の様子をお届けする授業レポート第七弾!
今回は「心理学編」の様子をお届けします!
中高生授業は、毎週水曜〜土曜の19時から三鷹校舎で開催中で、2ヶ月で1テーマを扱う形式(1テーマは合計8回で完結)です。
第一弾から第六弾までの授業レポートはこちらのマガジンをご覧ください!
授業のコンセプト
心理学。
なんだか怪しげな響き。みなさんは心理学と聞いて何を思い浮かべますか?
カウンセリング、ハンドパワー、催眠術、占い、マジックなどなど、みなさんが心理学と聞いて思い浮かぶものはこうしたものでしょうか。
実際に教室でも聞いてみると、心を見透かしたり、操るような、そんなイメージを持つ生徒が多いです。
なんだか掴みどころのない心理学という学問。。。
ということで!
心理学を活かした「メンタリズム」を実際に体験してもらうところから、この授業はスタートします。
メンタリズムとは、心理学を利用した誘導テクニックです。様々な定義があるかとは思いますが、相手の気持ちを読み、自分の思う方向へと誘導する技のことを指す場合が多いです。
授業で紹介するのがこちらの信号機のメンタリズム。私ホッシーが書物で研究し、作り上げた独自のメンタリズムです。
目隠しをしている間に生徒に好きな色のカードを選んでもらうのですが、事前に私はその色を予想しています。その予想と生徒が選んだ色が同じであれば、メンタリズム成功!
このメンタリズムを成功に導くため、私は様々な言葉を投げかけ、狙い通りの色に誘導します。ライブ授業なので何があるかわからないのですが、今のところ百発百中の精度を誇ります(ドヤッ)
他にも心理学を取り入れたゲームなどを冒頭に行い、あまり身近ではない心理学に楽しく触れるきっかけを作っています。
そして、メンタリズムや心理戦を取り入れたゲームを体験した上で、「どうしたら人間の心理がわかるのか」「目には見えない人間の心をどうやって捉えたら良いのか」といった問いに向き合ってもらいます。
心理学とは、いわば「心と行動の科学」です。
人間は特定の状況でどのように振る舞うのか。人はなぜ恋に落ちるのか。なぜ人間は合理的ではない選択をするのか。などなど。
私たちを取り巻く摩訶不思議な人間心理と、それに伴って起きる行動について科学する学問が心理学です。
AIの急速な進化が話題となり、私たち人間自身について考え直す機会も増えてきていると思います。そんな時代だからこそ、人間独自の心理への理解、人間の心のメカニズムへの理解は今まで以上に求められるのではないでしょうか。
例えば、2017年に英オックスフォード大学のマイケル・オズボーン教授が出した「THE FUTURE OF SKILLS EMPLOYMENT IN 2030」と題された論文では、2030年に働く上で必要とされる能力として以下のようなものが挙げられています。
ご覧の通り、心理学は2位にランクインしています。この論文にもあるように、中高生たちが社会に出ていくタイミングで、これまで以上に心理学が求められるであろうと予想されます。
加えて、心理学という学問自体が大変奥深く、面白いこと。私たちの身近なところで数多く活かされており、自身や社会を理解するために必要不可欠であること。こうした理由から、心理学編を制作することにしました。
「人間心理を様々な角度から探究し、理解すること」「得た知識を実生活にまで落とし込んで活かすこと」
これらが心理学編のコンセプトです。
心理学編の授業内容
この授業では「心理学」について様々な切り口から探究していきます。以下、いくつか具体的な授業内容をご紹介します!
①心理学発展の歴史
心理学は今から約150年ほど前に誕生しました。現代では様々な場面で使われていますが、他の学問と比較すると、その歴史は驚くほど短いのです。
ではなぜ、心理学は近年まで誕生しなかったのでしょうか。そして、誰がどのようにして生み出したのでしょうか。
第1章の授業では、そんな心理学誕生のストーリーに迫ります!
第2章以降の授業では、様々な心理学の考え方を生み出した偉人たちが登場。彼らの思考プロセスに触れながら、心理学発展の歴史を追体験できるように制作しています。
心理学は、異なる学問や学派が時にぶつかり、時に手を取り合いながら発展してきました。そうしたダイナミックな学問の発展、分野を超えた学問のつながりを中高生に感じて欲しいと思っています。
授業では心理学の誕生から、人工知能の研究にもつながる最先端の心理学も扱います!実験、体験盛りだくさんの内容です!
②悪用される心理学
授業を通して中高生に届けたい視点があります。それは、物事を多角的に捉えたり、批判的に捉える視点です。
探究学舎の授業は「驚きと感動」を届けるため、「好奇心に火をつける」ため、様々な物事をわかりやすく楽しく、シンプルかつエレガントに編集して制作しています。そこが探究学舎の強みであり、武器です。
しかし、現実世界はわかりにくいことで溢れていたり、シンプルでエレガントではないことも多いですよね。
ある特定の物事に興味を持ってもらうという目的であれば、上記のような授業が適していると思います。
ただし、精神的にも成熟しつつある中高生に向けては、それとはまた違ったスタイルの授業があっても良いのではないか。
だからこそ、中高生授業では、「物事の功罪」「憤りや葛藤」「答えが分かれるような問いや議論」も届けたいと思っています。
例えば「心理学編」の後半パートでは、心理学が悪用されたケースについても扱います。
どのように心理学が悪用されたのかについて、生徒たちに分析してもらったり、議論してもらったり。
中には「憤りと葛藤」を感じるようなシーンも含まれていますが、そうした感情になり得ることも踏まえた上で、あえて取り扱ったりします。
授業では、単純な結論にならない内容・問いも数多く登場します。
それらを心理学の観点や、当時の社会情勢なども踏まえて多面的に分析してもらい、生徒たちに自分なりの意見を持ってもらいます。
なかなか歯応えのある内容も扱いますが、今後の人生に必ず役立つと信じて制作しました。
③自分の心と向き合う時間
心理学編では、「人間心理を様々な角度から探究し、理解すること」「得た知識を実生活にまで落とし込んで活かすこと」を大切にしています。
だからこそ授業の後半では、自分の心と向き合い、そこに心理学を活かしていくような内容も含まれています。
例えば、みなさんは悩みはありますか?
悩みなんて全くない!という人もいれば、親子関係、友人との関係、受験や進路などについてなど、悩みが尽きない人もきっといますよね。何を隠そう、僕もそうでした。
そして、そうした悩みには、自分の心の状態が関係しているものも多いです。普段の自分の考え方、感じ方、長い人生で確立されてきた無意識の思考パターンなどが、知らず知らずのうちに悩みに影響していたりします。
それらに向き合い、乗り越えていくために必要な考え方を学ぶのも心理学編の特徴です。
例えば、中高生年代にぶつかる悩みを乗り越える方法について、RPG形式で学ぶ!?など、なかなか斬新なスタイルの回もあります。
そこでは、私ホッシーが中高生の時に直面した、実際の悩みを題材として扱います。(悩みなどを自己開示するのは大変な生徒もいるので、僕が生贄となるのです笑)
他にも「人間関係の悩みを乗り越えるにはどうしたら良いのか?」「幸福に生きるためにはどうしたら良いのか?」など、様々な問いに向き合う時間があります。
このように、楽しみながらも、奥深い内容を扱い、実生活にも活かせるように授業を構成しています。教室では、様々な問いや議論に向き合う中で、生徒たちの心の声、本音、深い発言や気づきが場に溢れ出ていました。
生徒たちにとってこの授業が、自分の心と向き合い、自身と周囲を取り巻く世界を変えていくきっかけとなったら嬉しいです。
ということで、今回は「心理学編」の授業レポートをお届けしました!
授業の内容と併せて、中高生クラスが大切にしている価値観、届けたい想いなどが伝わると嬉しいです。
今後もこうした記事を執筆していきますので、ぜひご覧ください!
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