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詩と音楽と本と、猫
谷川俊太郎さんの詩集『あたしとあなた』を読んで、はじめて泣いたのはいつだったろうか。ときどき読み返しては、そのたびにぐっと心の奥の方が揺れる。
それと同じではないけれど、同じように、おばけの全感覚祭のLIVE映像「まーらいおん」を聴いて、何度だってほろほろ涙。
歌も曲も表情も、空の色までもが、底無しにやさしいんだよなぁ。
一度だいすきになったものは、いつだって新鮮な感動を私に与えてくれる。
安心して出かけられるようになったら、全感覚祭に行く。絶対に行くぞ。
そしてこの間、姉から突然の贈り物があり、思わぬうれしさだった。紙もの好きなのに、蒐集しても自分ではなかなか使えない性分の姉は、ときどきこうやって、使ってねとコレクションからおすそわけしてくれる。
わたしが良い色の付箋があまりない!とぼやいていたのを聞いて、いろいろ見繕ってくれたのだけど、季節的にもばっちりな色たちで、かなりうれしい。おねぇさま……
おそらく、わたしはそこそこシスコンで、本を読み始めたのも音楽の好みの根底も蒐集癖も姉の影響を受けまくっている。
今となっては、お互いの好みもすこしずつ変わってきてはいるものの、身近に気の合う人がいるというのはありがたいことだ。
せっかくなので文箱の中を整理し、それをしっかりと猫にじゃまされる愛おしい夜。
カラマを読みながら、宗教についてもうすこし学びたいという思いは日に日に増していて、この間同僚のインドネシア人女子に帰り道いろいろと聞いてみた。
ちらりと聞いただけでも知らないことだらけで、毎週日曜日には必ずミサに行き、聖書の朗読を一説ずつ聞くらしく、それが産まれてからずっとなので、学ぶまでもなく自然と自分に浸透しているものなのだとか。
ひとりで日本に来てからもそれはずっと続けていることで、インドネシアと日本の教会って何かちがうの?と聞くと、言語以外はすべて一緒で、行くと帰ってきた〜!という気分になるほどで、朗読している内容も、一部を除いて世界中すべての教会で同じ日に同じ内容を朗読しているらしく、それってすごいね……?!と、興奮するわたしを見てうれしそうに笑ってくれる。
ちなみにコロナ禍の間は教会もリモート朗読らしい。時代!
そして次の日に、ミサでつかっているしおりを貸してくれ、すこしずつ読んでいるのだけど、途中途中で、そのこの手によってかわいい判子が押してあったり、植物のしおりが入っていたりと、ああ感性のすてきなこだなぁというのを感じる要素に溢れていて、ほっこりしてしまう。
隣で猫はあそびつかれて寝ているし、相変わらず青葉のいっちゃんとマヒトと下津さんの音楽を交互に流して、うっとりしている。
なんだか幸せな日なのでした。