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トゥデイ

トゥデイ

《トゥデイ》

今日がたしかにあったこと。

忘れちゃうし、覚えてなくてもいい。
だけどどこかでふと思い出したとき。
もう一度見つめてほしい。
キミが見たその場所は、今こうしてわたしがいる今日。

通り過ぎていった日。
ただそれだけ。
それ以上でも以下でもなく
ただそこにあった。
それを思い出しただけで、それだけでいいじゃないか。

〈エッセイ 第六小節 街角より抜粋〉
*フィ

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ヒーローへ

ヒーローへ

《ヒーローへ》

よぉ、元気か?

あんた達それぞれが持ち合わせてる正義ってのがあんだろ?

うん。

誰かの正義の為にオレが悪者として扱われてたとして、それであんたの何かが守れるんならそんなもんいくらでも悪者になってやるよ。

人を悪者にしてまで守りたいもんあんだろ?
でもこれだけは覚えといて欲しい。

オレにだってオレの事しっかり信じてくれる奴がいるんだ。だからオレはそいつらのお陰で強くい

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なぁ。

なぁ。

《なぁ。》

なぁ、おい。

なぁ、おい。

ここぁ、どこだい。

あっしは、これからあっちにいきてぇんでさぁ。

なぁ、あんた。

あんたはここのひとかい。

そっちはあれかい。

しゃりしゃりじゃないところかい。

あっしがいきてぇのは、まぁるくって、ふあふあでぽっかぽかでまっしろいところなんでさぁ。
そこへいったらずぅっとゆらゆらねていようとおもうんでさな

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アソート

アソート

《アソート》

コンビニのチョコレートのアソートパックを買った。
一人で食べるには多い量だ。
さらにいうと色んな種類のチョコレートやチョコレートクッキーがはいっているのだ。
それを私ひとりで独占できるだなんて大人って素晴らしい。
その中から1番ちいさなチョコレートを3つ取り出した。
金色の包み紙。
普通のチョコレート。
ホワイトチョコレートがのってるやつ。

それぞれの食べ方について、最良

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ピンクの川

ピンクの川

《ピンクの川》

あたまの中の考えを声に出すと意外と言いたいことが違っていて伝える(伝わる)表現が難しくて修正していく中で結果的に元々思ってたこととは結構違ってたりすることがままある。

それが悪いわけでもないし、頑として意見を突き通すタイプではないが一つ言っておきたいのは自分の意見は絶対に変わることを前提として生きているということは変わらない。
という矛盾を含んだマインドだ。

だっ

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一口の幸せ

一口の幸せ

《一口の幸せ》

そう、まず大事なのは最高のバランスでカフェオレをつくること。
もちろんノン・シュガーだ。
カフェオレの準備ができたらまずは一口、温かいカフェオレを口に含んで飲む。
口の中を温めるんだ。

そしたら一欠片チョコレートを放り込む。
温まった口の中でまわりのチョコレートが溶ける。
そしたら一気に噛み砕く。
そのサクサクの中からヘーゼルナッツクリームがとろけ出してきただろう。

その

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きびなご

きびなご

《きびなご》

ズルとか自分だけ得しようとか、そういったことは、ベクトルが一方的だから、ある程度オトナになればそれなりの人には「この人ズルしようとしてる」とか「自分の利益しか考えて無いな」とか伝わっているものだ。

なんならそのプロセスさえも手に取るようにわかってしまうので実につまらない。分かりきった答えしか返ってこないので飽き飽きする。
自己の利益だけを考えて行動することは全くもってクリエイ

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熱燗

熱燗

《熱燗》

『あんた、首も細いし顔もちっさいからタートルネックようにあうなぁ。』

「ほんまですか?いやぁ、嬉しいわぁ。わたし、徳利のセーター好きなんですよ。ほんま嬉しいです。」

『あんた、若いのに徳利て。うちでもよう、言わんわ。』

「いや、ついつい徳利言うてしまうんです。でも、タートルネックだって直訳したら亀首ですよ。」

『"亀首セーター"…ださいなぁ。』

「ださ

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