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ポスト冷戦時代に「テーラード抑止」を提唱したDeterrence in the Second Nuclear Age(1996)の紹介
ソ連の崩壊と共に冷戦構造が崩れると、国際システムの状況は冷戦期のそれとは大きく異なるものに変化しました。それぞれの地域大国が冷戦構造の制約を受けず、独自の判断で行動する傾向を強めたのです。ポスト冷戦時代に国際安全保障の課題として核拡散防止が注目されたのは、こうした状況で一部の「ならず者国家」が核兵器を開発、配備した場合、アメリカの核戦略は再考を余儀なくされることが認識されたためです。 キース・ペインは『第二の核時代における抑止(Deterrence in the Secon