たくさんの物語を読むために生きたい
久々に泣いた。
じわじわと視界が滲むから、まだ滲んでいない部分で文字を追う。
進む物語にさらに涙は激しさを増し、さすがに拭わないと続きが読めなくなる。
曲げた人差し指で涙を拭うと、一雫テーブルに落ちた。
それに気づきもせずに、またページをめくる。
悲しいのに最後まで手と目を止められなかった物語は「レーエンデ国物語 月と太陽」という。
これは全5巻からなる予定の「レーエンデ国物語」の2巻目に当たる。
1巻を読み終えた後は、次の時代と主人公になるのが嫌で、面白いのに続きを買