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諏訪学関係

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縄文の世界観と月信仰 2

縄文の世界観と月信仰 2

月信仰に関わる連続投稿の3つ目で、「縄文文化の世界観と月信仰1」の後編です。

前稿に引き続き、縄文中期の中部高地周辺に栄え、土器などで豊かな表現を行った、井戸尻文化を中心にして、ネリー・ナウマンと、彼女の説を継承し発展させた小林公明と田中基に基づいて、その月信仰と関わる一部をまとめます。

本投稿では、前稿で紹介したことを、個々の土器、土偶、遺跡を取り上げならが、具体的に紹介します。

まず、ネ

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記紀の「日隠れ」神話に消された「月隠り」神話

記紀の「日隠れ」神話に消された「月隠り」神話

月信仰に関する連続投稿の第一弾です。

世界のほとんどの地域で、月信仰は太陽信仰に先立ちます。
旧石器時代から存在した月の神話は、新石器時代以降に、太陽の神話によって置き代えられていったと推測されます。

これは、日本でも同じでしょう。
そして、天武・持統期には、国家の宗教として太陽信仰が確立されると共に、各地の月信仰が抑圧され、消されたと推測されます。

これについては、他の投稿でも再考しますが

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全然まとまんないので、とっても見辛いですが多分記事にしないことも含めて全体像を上げておきます。

物部守屋という英雄の一人

物部守屋という英雄の一人

はじめに物部守屋という人物をご存知でしょうか?
一般に日本書紀の記述から仏教の導入に反対して聖徳太子・蘇我馬子と対立した人物と理解されております。この対立を丁未の乱と呼び、ここで守屋は矢で射抜かれて命を落とします。
物部氏のトップであった守屋が亡くなることで物部氏の権力は堕ちていったとも理解されています。

波久怒神社の伝承しかしながら、守屋はここで生存しており東へ逃れたという伝承が残っています。

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御伽噺 (縁は○)す○を廻る因果(○はワ)

御伽噺 (縁は○)す○を廻る因果(○はワ)

そこは不思議な世界。
不思議の国。
御伽噺の国。

その国の人々は毎日を懸命に生きています。
良い事ばかりではないが、決して悪いことばかりではない。
優しい人もいれば悪い人もいて、それは主観で見る角度が変われば一変して…。
そんなことに気づいたり、気づかなかったり。

誰かと幸せを分かち合えたり
分かち合えなくて孤独だったり

勇気を持って踏み出したり
何にもする気が起きなかったり

どんな日々だ

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「時間旅行」タケミナカタと北条時行でユング心理学への導入「コンステレーション」(振り返りを兼ねて)

「時間旅行」タケミナカタと北条時行でユング心理学への導入「コンステレーション」(振り返りを兼ねて)

〇はじめに「逃げ上手の若君」の紹介現在以下の記事でも少しだけ紹介した「逃げ上手の若君(通称 逃げ若)」というアニメが放送中です。

ざっくりとストーリーを紹介させていただきますと、
時代は鎌倉から南北朝時代への移り変わり。
主人公は鎌倉幕府、北条得宗家の跡取りである北条時行(ほうじょうときゆき)。
鎌倉幕府滅亡に際して当時の諏訪大社の大祝であり北条家の被官でもあった諏訪頼重(盛高)(すわよりしげ(

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